3.慌てて聞いたキミの名前 ページ6
＊
ペンを握る手が
ジワっと汗ばんだww
後ろのガードしてくれる人の
厳しい声にハッとして
◇「はい、もう終わりに…」
慌てて聞いたよね
あの時
ON「イルミ…お名前は？」
『Aと言います♪』
ON「Aさん…へ。っと。」
変わった子だったのに
名前も…珍しかったんだよね
ジャケットに書くメッセージに
オレ…
初めてつけたしたんだよ？
本当に……
無意識にサインペンが
動いちゃったんだ
「僕を忘れないで？
キミを
覚えてるね…Aちゃん……」
何千人の中で
1つも質問されなかったのは
この子だけだったって！
ON「何も聞くことない？」
って言っても
笑って
『…(コクコク)』
ぺこり……って////
だから
忘れられなかった。
pinkのcapに光るピアスと
Aちゃんっていう
この子のこと…
その場を離れる瞬間に
ON「また会おうね？」
って言ったら……
『また…は、
ないと思うんです笑
サヨナラ』
ぺこりとお辞儀したとき
capを取って
被り直す彼女の髪が
ふわって流れた
テーブルに
何か…が落ちた…？？
「ぁ……///」
コレ……これを！
拾った指にあるものを
彼女に渡せるタイミングは
もうなくて、どうしようか……
「どうかしたか？」
後ろからかけられた言葉に
ON「あ、、…
なんでも、ないです、ヒョン」
俺の指は……咄嗟に
そのままポケットに
入っていった
俺のポケットの中に
小さなドキドキ
きっと……
いつか会える日が来るって
願ってたから。
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作者名：ちぇんのらん
| 作成日時：2018年4月30日 19時
