眼帯少女は色んな意味で狙われています。６【安室透/赤井秀一】

Chap.229 ページ1

安室 side

コ「安室さん。」

安「…なんだい？」

コ「最近、ぼーっとしてる事が
多いけど何かあった？」

安「そうかな、特に何もないよ。」

コ「…ふーん、そっかあ。」

きっと、この子には嘘をついても
意味がないだろうな。

けれど、本当のことを言っても意味がない。

コ「Aさんとは、どう？」

…本当にこの子は…。
ドンピシャで痛いところをついてくるな。

安「どう、か。別に普通だよ。」

コ「本当に？」

安「ああ、本当さ。」

コ「なんだ、てっきり安室さんが上の空なのは
Aさんが原因なのかと思ってた。」

安「それは、違うよ。」

笑いながら、そう言った。
彼女は、もう僕の元にいない。戻ってこない。

上の空であることに自覚はないが人から
そう言われればそうなんだろうとは思う。

でも、その原因はAではない。

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