眼帯少女は色んな意味で狙われています。４【安室透/赤井秀一】

Chap.173 ページ39

家に帰ると、玄関の
電気が付けっ放しだった。

完璧主義の安室さんが、珍しい。

そういえば

「大急ぎで迎えに行った」って
昨日、言ってたような。

かなり心配してくれてたのか。
申し訳ないことしたなあ。

リビングに行くと、机の上に
大きい紙袋が置いてある。

あれ…なにこれ…デジャヴ…。

近くにいくと、前回同様に
紙も一緒に置いてあった。

手にとって、読んでみると

『毎回、僕のセンスで選んでしまって
すみません。しばらく買い物に
行けないので、１週間分買っておきました。

気に入っていただけたら、嬉しいです。』

しばらく買い物に行けないので
これからは自分で買ってくださいって
書いてあると思ったのに…

まさかの、１週間分…。

そうだよね、そうですよね。
安室さんだもん、買ってきてしまうよね…。

それにしても、このまま安室さんに
服を買ってもらうのは申し訳ないし
さすがに、お金返さないと…。

でも、今の私は無一文。

しかも、私がお金を持っていたとしても
絶対に手を出せないし出さないレベルの
高いブランド物っぽいし…。

このままじゃ、ダメだ。
安室さんに甘えてばかりでは。

今は、お昼ちょっと前。

よし、この時間なら今からでも
面接を受けることはできる。

よし、バイトをしよう。

こっちの世界に求人サイトがあるかは
わからないし、ここから適当に歩いて
片っ端から面接を受けよう。

なるべく早く、バイトを始めて

脱☆安室さんだ！！

私は固く決意をして、そのまま
また家を出た。

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