眼帯少女は色んな意味で狙われています。３【安室透/赤井秀一】

Chap.135 ページ44

そのまま、じっとしていると
甘い痛みが背中を走る。

恥ずかしさを紛らわせようと
安室さんの服を掴んだ。

安「もう一箇所…。」

唇が離れたかと思えば
子供のようにねだってくる。

唇が触れている部分が熱い。

少し長めだからだろうか。

ただ耐えていると、安室さんは
ゆっくりと体を離してから

私の頬に手を添えた。

そして、もう一度、ゆっくりと
顔が近づいてくる。

キスされる…！

そう思い、ギュッと目を瞑る。

しかし、唇に何かが触れる感触はなく
フッと息を吹きかけられた。

驚いて目を開けると、いつもの
安室さんが少し残念そうな顔で
私を見ていた。

安「そんな大人しくされると続きを
したくなりますから。」

『…安室さんが、じっとしてって…！』

安「冗談です、僕のせいですね。」

『…はい。』

また、その余裕そうな顔。
それに、からかわれたし…。

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