十六話 恋の駆け引き ページ17
天喰先輩の顔は、真っ赤に染まっていた。
可愛く言うならトマト、
怖く言うなら血乱れの如く。
「あっ……いや、これは、その……ありがとう。嬉しいんだ。」
覗き込む私の視線に気づいた先輩がバッ！！と顔を上げて手で覆う。
嬉しいって、つまり……？
違うと分かっていながらも。
『どういう……。』
「ーー俺は、ヒーローになりたいから高嶺さんの気持ちには答えられない。俺が誰かと付き合うなんてそもそも……。
でも、ありがとう。俺の事を褒めてくれて、人の細かいところに気づける高嶺さんは、きっと良いヒーローになれると思う。」
返事はＮＯ。
けど本気で嬉しそうに照れくさそうにはにかんでいる先輩は最高に可愛い。
女の子として負けて……はないけど。
『そうですか……分かりました、今日は元々朝の無礼のお詫びをさせてほしくて。
一件だけ、帰り道寄ってもらっても？』
「え、お詫びなんてそんな……っ、申し訳ないのはこっちだ、走り去ってしまって……！」
『それじゃあ天喰先輩が走り去ってしまったお詫びとして私の寄りたいところに付き合って下さい。それで良いですよね？』
「う、うん……分かった。」
『ふふ……。』ーーーーーーーーーー
ーーーーー恋は戦術
ーーーーー恋は罠
ーーーーー押して駄目なら引いてみて？いいえ、違うと思うの。
ーーーーー〃押して駄目なら、『押しまくれ』〃
「あの……た、高嶺さん……君の寄りたい所って、ここなの……？
それと……手に持ってるもの、何……？」
『婚約届です。ここは市役所ですよ？じゃないとこれ出せないじゃないですか。
言ってませんでしたっけ？』
『市役所行きましょ、天喰先輩。って。』
「き、……聞いてない！！！」
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勘久郎 - はじめましてー。環可愛いよねー。夢主ちゃん分かるよー。設定にあった事僕もしてみt(げふんげふん 更新頑張ってくださいねー。(爽やかな笑み) (2020年3月6日 0時) (
レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
夏菜子 - 凄くこの作品が好きです！これからも更新頑張ってください！！応援しています！！！ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 27f3ddea15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいね | 作成日時：2019年12月18日 14時
