戦争２９<最初の絶望> ページ37
隊員のグループが...戻ってこない？
「あの！！」
「あ、柴崎さん。」
「誰がいるグループですか！？」
「______達だけど。」
はぁ...よかった。A達じゃないのか。
でも、どれだけ探しても見当たらない...。
ケータイでAの番号に電話をかける。
何度も、何度も、何度も電話したのに、Aはいっこうに出てこない。
郁も、何度もかけても出てこない。
「柴崎。」
「あ...堂上教官。」
「Aたち、知らないか。」
「エッ！？」
声が上擦った。
堂上教官のグループにいるはずのAたちが堂上教官の傍にいないってことは...
「堂上教官！Aたち図書館の中です！」
「は！？」
「どっちに電話しても出ないんです。」
それにあの２人が無茶をすることは教官が一番知っている。
「行ってくる。」
「ちょっ、待ってください！！これ持ってった方がいいです！！」
タオルを三枚渡す。
「Aと郁と教官の分です。まだ火はあるみたいなので。」
「...あぁ。」
郁にも負けずのスピードで、図書館の中へと駆け込んでいった。
.....命の保証はない。
多分、見当たらないグループの隊員たちは利用者がそこにいたから動けなかったんだろう。利用者優先と教えられた私達は、自分よりも利用者を守る位置に立っているのだ。
図書館２Ｆ。
すっかり炎に飲み込まれた棚と、ボロボロになって山積みになっている本。
人がこの棚の下敷きになっていると思うとゾッとする。早く見付けなければ。
カタッ
「堂上教官...？...ゲホッ！！」
見付けた。A。
人を背負っている。防護服じゃないから巻き込まれた利用者の一人だろう。
「よくわかりましたね。図書館の中にいるってこと。」
「お前らが無茶をするのは俺が一番わかってる。そういえば笠原どこだ？」
「へ？あぁ、郁ならそこにいますよ？」
ガタンガタン！！
「おーいこっち二人見つけたよ〜...ってあれ！？教官！？」
「ほら。残りの利用者を全員見つけて帰るぞ。」
「「はいっ！！」」
２分後。
「おいA？あんまり遠くに行きすぎるな。」
ガタガタガタン！
「はーい！！わかっ...て.....。」
Aが返事をした瞬間、Aの背後から一番大きな棚がものすごい音と一緒に倒れてきた。
ガタアアアｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰンッッッ！！！
「A！！！」
Aが最後に見たのは、堂上教官が自分に向かって絶望の顔で走ってくる姿だった。
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いずみん(プロフ) - カモミールティーさん» ありがとうございます^^頑張ります！！ (2015年3月3日 21時) (
レス) id: 330b963b03 (このIDを非表示/違反報告)
カモミールティー(プロフ) - おぉ〜かっこいい堂上教官やばいッ！頑張ってください＾＾ (2015年2月28日 18時) (レス) id: 10f04cca59 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 泉月さん» わゎ！！ありがとうございます。めっちゃ嬉しいです！！ (2015年2月22日 15時) (レス) id: 330b963b03 (このIDを非表示/違反報告)
泉月 - めっちゃ面白いです (2015年2月22日 15時) (レス) id: 7ba82b4767 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 堂上ＩＯＶＥさん» 本当に堂上教官カッコいい！！名前にしちゃうほど大好きなんですね^^コメントありがとうございます！ (2015年2月11日 19時) (レス) id: fe04c1f201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ａｉ | 作成日時：2015年1月15日 21時
