ursk ページ10
.
広い音楽室に、私のホルンの音だけが鳴り響く。
滑らかにスラーで吹くとホルンの柔らかく優しい音がふわりと広がる。
それに対してお腹の腹筋を使って息を多く速く入れると、柔らかい音を残しつつ、鋭い音へと変わった。
吹き方、息の入れ方で音の姿はどんどん変化していく。そんなホルンが私は大好きで、時間を忘れるように夢中になれた。
そんな中、スーっと音楽室のドアがゆっくり開いた。
「A、今日も自主練?」
「……あ、わたる。うん、そんな感じ」
時計を見ると、もうそろそろ校舎から出ないといけない時間だった。
長時間の練習で痛くなった自分の唇にタオルを当てた。
「偉いね」
わたるは私の横に座って頭を撫でてくれた。こうやって優しく褒めてくれる所が好き。彼だけは、心を許せるというか…。
「わたる好き」
「……急にどうした」
髪を直すように顔を背けるわたる。これは照れているとき。
「…俺も好きだよ」
もう、このままずっと二人きりで音楽室にいたいと思った。
楽器をそっと机に置くと、優しく音楽室の絨毯に押し倒された。
特に言葉を交わすこともなく、唇が何度も、何度も重なりあった。
するとわたるは私の制服のボタンを外し初めた。鎖骨の下らへんまで外すと、チュッと音を鳴らしながらキスをした。
「…わたる、もう時間」
「…俺以外何も考えないで」
先生が来てしまったら、部員が忘れ物を取りに来てしまったら。そんな緊張感さえも、興奮材となってしまっていた。
.
551人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちか_chika(プロフ) - 私、お、おう強気だね?ってなったw (2021年4月25日 17時) (レス) id: a3ed2858fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - メンヘラ配信のやつですか?wwww笑っちゃいましたねwwwwごめんなさい!!! (2021年3月6日 13時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
李猫(プロフ) - 好きです!更新頑張ってください。応援してます!! (2021年2月28日 21時) (レス) id: 893699292a (このIDを非表示/違反報告)
ゆなこ - 乃々夏さん» ご指摘ありがとうございます!笑笑 (2021年2月23日 13時) (レス) id: 388f2106fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - 「0」が一個足りてないですよwwww100,000hit です!!! (2021年2月23日 10時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆなこ | 作成日時:2020年6月25日 20時