あますぎちゅうい【utit】【短編集】

sm ページ8

「志麻くん、志麻くん」

「…ん、なんやA」


Aって何やってても可愛い。
綺麗な黒髪に綺麗な目。沢山の男を魅了したであろう。きっと俺だけじゃないはず。

「今日の放課後、数学教えてほしい！！」

俺はわざと嫌な顔をする。本当は違う、めちゃくちゃ嬉しい。
そんな俺を見て「教えてよー」と言う。からかいたくなるような性格。


「しょーがねえな。じゃあ放課後」

「よっしゃー！さっすが〜」

「優しいやろ」

「超優しい。」

んじゃ、また放課後ねー、とAは走って教室を出ていった。１つ、楽しみが増えた。


◆


「志麻くんありがとう！マジで分かりやすい！！」


勉強を教える時はいつもより距離が近くて、ドキ、ドキ、と心臓の音が自分でも聞こえるくらいだった。

まあ、自分から彼女に寄っていってたんだけれど。


「それはよかった」


Aに近づくと、ふわっと甘い香りがして、何度も頭が狂いそうになった。

「これから全部志麻くんに聞いちゃお〜」


ゆらゆらと揺れながら呟くAはとても可愛かった。
すると横に座っているAの髪が肩に当たってまた甘い香りがした。



.


*-*-*

全て、題名少し変えました。

色々コメント増えてますね、ありがとうございます。
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