検索窓
今日:13 hit、昨日:21 hit、合計:237,382 hit

sen ページ16

「いつまで居るつもりなん?」



トン、と私の頭を書類で軽く叩く上司、センラ先輩。


時計を見るともう12時を過ぎてる。あーあ、終電逃した。終わらない仕事に必死になっていたらこれ。



「…センラ先輩こそ。こんな時間まで何してたんですか?」

斜め上を見ると綺麗で整った顔が私を見下ろしている。

「仕事してたに決まっとるやんけ」


それはもちろん存じてます。なんか忙しい仕事回されたのかと思っただけなんだけど。

「いや、いつも仕事早いのになぁと思っただけです」

センラ先輩から目線を外して身の回りの片付けをしながら言った。



「あー、ごめん嘘。Aのこと待ってた」

どうせまた私に照れてもらいたいんだろう。残念ながらセンラ先輩にはそういう感情はない。


「ありがとうございます」

「いつになったら俺に惚れてくれるん?」

「かっこいいとは思ってますよ」

「俺もA可愛いと思ってる」


普通の人はセクハラだと思うだろう。唯一私達の間では許されてる。


「送るで」

「一人で帰れます」


荷物を持ってドアの前で待ってるセンラ先輩のもとに駆け寄った。
部屋の電気を消して部屋を出ると会社の中は真っ暗で、ぽつん、とついている明かりが頼りだった。


「一人で帰れますゆうたのに俺にくっついてくるあたりほんま素直やないなぁ〜」

私が何を言おうと一緒に帰ってくれるくせに。だって夜の会社って暗いから。もう少し電気着けておいてほしい。


「別にくっついてないですから」


少しだけセンラ先輩から離れた。


センラ先輩はそんな私を見てふっ、と笑い、口を再び開いた。


「エレベーターくるで」


センラ先輩は女性の扱いが上手い。
そのうえ仕事もできてかっこいい。モテて仕方がないくらいなのにどうしてこんなにも私にこだわるのだろうか。


.

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (306 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
551人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 激甘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちか_chika(プロフ) - 私、お、おう強気だね?ってなったw (2021年4月25日 17時) (レス) id: a3ed2858fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - メンヘラ配信のやつですか?wwww笑っちゃいましたねwwwwごめんなさい!!! (2021年3月6日 13時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
李猫(プロフ) - 好きです!更新頑張ってください。応援してます!! (2021年2月28日 21時) (レス) id: 893699292a (このIDを非表示/違反報告)
ゆなこ - 乃々夏さん» ご指摘ありがとうございます!笑笑 (2021年2月23日 13時) (レス) id: 388f2106fd (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - 「0」が一個足りてないですよwwww100,000hit です!!! (2021年2月23日 10時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆなこ | 作成日時:2020年6月25日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。