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【 ▽ Side . 澤村 】








今日 珍しくスガが遅れて部活にやってきた





図書室を寄った際に
先生に頼まれごとをされたらしい。



三年間も側にいるチームメイトの性格は
少なからず共にした分は分かっているつもりだ


真面目な彼の事だろうから
頼まれた事を断れなかったのだろう

だからこそ遅刻したのを
怒るなんてことをしなかった




_____しかし、








「ーースガ!ボール行ったぞ!」


「っ!あ、!…ごめん」


「さっきからボーッとしすぎだ!」







朝練や昼休みまで
いつも通りだったはずなのに

この日の放課後は
何やら考え事をしているのか


ずっと上の空で。








「……ごめん、大地」







本調子の出ない彼のまま部活が終わった

















「…‥お、最新刊 出てるじゃないか」






部活が終わって帰り道


今日は愛読している
スポーツ雑誌の発売日で

みんなと別れてから
一人、駅付近の本屋に寄ってく


するとそこには お目当てのものが。








-----ピッ .




「税込734円になります」




レジの機械音が辺りに響く中

自分でもわかるくらいに
血の気が引いていた



冷や汗を垂らしながら
必死に鞄の中に入れた手を動かすが
有るはずの物が見つからない。


店員の表情に浮かぶ怪訝の色が
より一層 焦る気持ちに歯車をかけた





( …‥クソ、部室に忘れたか )




今さら「やっぱりいいです」と
焦りからか断ることなど頭から無く、

レジに並ぶ前に
きちんと財布を確認すれば良かったと
後悔しか頭になかった



こんな格好がつかないとこ
誰かに見られでもしたら…なんて

どんどん思考は飛んで、あらぬ方向に。




そんな時だ


状況も状況であり
女神かと疑うようなほど
透き通る綺麗な声が聞こえたのは。







「……お願いします」





スラリとした白くて細い腕が
横から伸びてきて。


彼女の言葉を合図に
待ちくたびれた様子の店員は
会計を素早く済まし

俺を退かすように
後ろで並んでいた客を呼んだ





「…は、」





この間、わずか一分にも満たない


あまりの突然な出来事に
ハッと我に返ったのは

彼女が颯爽と本屋から
出て行こうとしてるところで。



慌てて 呼び止めた





「ちょ、ちょっと待って!」




静止を求む声にも歩く姿は止まらず、

その腕を捕まえようと
追いかけた時

外にあと一歩という所で
彼女は振り向いた




「……気にしないでください、やっとできたお礼ですから」

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作品ジャンル:アニメ
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- 凄い心に響くというか落ち着くというかなんか凄いです!続きが気になるので更新していただけないでしょうか? (2022年1月6日 0時) (レス) @page20 id: 51c9a307dd (このIDを非表示/違反報告)
優琴(ユキ)(プロフ) - え、え、語彙力やばくないですか???なんかすごく最後の言葉がいい感じというか、あれなんだこの神作 (2021年11月30日 8時) (レス) @page20 id: 2ddfb5e61c (このIDを非表示/違反報告)
無気力しか勝たん - ゑ?神じゃん(語彙力どっかに落っことした)(あ、語彙力元々なかったや☆) (2021年9月22日 0時) (レス) @page20 id: 5861121e2b (このIDを非表示/違反報告)
りおん。(プロフ) - 最後、その一言がすとんと入ってきました。 (2021年2月22日 19時) (レス) id: 5ba492e76b (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ - 心に、響きますね。(語彙力どこいった) (2019年8月16日 10時) (レス) id: dd13cd4910 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:腐りかけのカフェオレ | 作成日時:2015年9月7日 14時

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