【短編集】この手を取るのは、【ブラクロ】

ノゼル短編「会わないとダメ！」01(リクエスト) ページ23

「あっ、ノゼルだ！ やっほーノゼル！」


　元気にしてたー？とかなり軽いノリで銀翼の大鷲団長のノゼルの元に駆け寄るA。Aと共にいたAと同じ団である金色の夜明け団の人達は驚いたように軽く目を見開いていた。
　ここは騎士団本部の廊下である。色々な騎士団に所属している人や本部で働いている人が通っていた。
　かなりの注目を浴びているAだが当の本人にはそんなことを気にはせず、呆れた表情のノゼルに話しかけている。


「ねぇねぇ、 ノゼル！」
「……貴様はもっと落ち着きというのを持ったらどうだ？」
「えぇー！ 久しぶりに会った私に最初に言うことはそれ？」
「久しぶりというほど、久しぶりではないだろう」


　最後に会ったのは昨日だ。そう真面目に答えるノゼルにぷぅと頰を膨らまかし「もうっ」と腰に手を当てる。


「それに貴様は団の人達を待たせているぞ。貴様はもう少し周りを気にした方がいいだろう」
「げっ、ノゼルのお説教タイムが始まる！」


　先に金色の夜明け団本拠地に帰ってて！と共にいた仲間に告げると彼らはそそくさと先に帰っていってしまった。銀翼の大鷲団長に軽口を叩いているのが恐ろしいのだろう。誰もが巻き込まれたくないとそんな顔をしていた。

ノゼル短編「会わないとダメ！」最終話(リクエスト)→←ランギルス短編「苦手、だけど」最終話(リクエスト作品)

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