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フィンラル短編「戦場で、また」最終話(リクエスト作品) ページ19

「えっ、オレってなんでここに?」


 一人戸惑うフィンラルにAはニコッと笑みを浮かべる。目の前には敵がいるのにでもこちらには一切手を出して来ないAに戸惑っているのが、Aにとって何とも言えない感情を溢れさせる。


「やっぱり敵さんっていうのはいいねぇ、敵なのにどうしても戦えない。敵なのにどうしてもお互いに惹かれてしまう! 逢瀬はいつも戦場で!」


 あ〜ん、最高っ!と両手で頰を抑えて悶えるAにフィンラルはますます意味がわからなくなる。


「しかもフィンラル・ルーラケイスさんに可愛いって言ってもらえたし!」
「オレの名前知ってるの!?」
「イケメンっていう情報の敵さんは覚えているよ〜」


 あっ、因みに私はAって言うの。と照れたようにチラチラとフィンラルを見る。


「えっとAちゃん?」
「はい!」


 フィンラルは既に相当なほど意味が分からなくて、どうしていいのかさえ分かっていない。いつもは女性にナンパをするが、女性から来られた時がない為、そういう免疫がないのだ。
 明らかに好意をフィンラルに寄せているAに、フィンラル自身どうしていいかが分からない。

 そんなことを考えている内にクローバー王国とダイヤモンド王国の戦闘は終わりに差し掛かっていた。ふとダイヤモンド王国の大軍がたった数人のクローバー王国に敗れかけている。


「あっ、勝手にし過ぎたわ」


 勝手にすることは大概は許されるが、今回は流石にヤバイと思ったAは空間魔法を発動し、ダイヤモンド王国の大軍をダイヤモンド王国内に移動させた。


「あっ、Aちゃん!」


 自身にも空間魔法を発動させようとした時、フィンラルから名前を呼ばれてバッと顔を上げる。


「Aちゃんのことよく分からないけど、また会いたいな」
「はい、是非! また戦場で逢瀬を交わしましょう!」


 ああ〜今日は良き日だった!そうAは笑みを浮かべながら、空間魔法でダイヤモンド王国へと帰っていった。

 残されたフィンラルは見た目が可愛いAの笑顔に心を奪われていると、黒の暴牛の団長から怒られたのはまた別の話のことだ。



 おわり

ユノ短編「寂しかった?」(リクエスト作品)→←フィンラル短編「戦場で、また」02(リクエスト作品)



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シルバーウルフ - ごめんなさい、ゴーシュはリクエストでお願いします。(>_<) (2018年10月27日 21時) (レス) id: 516ce10d59 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - フィンラルで激甘デートからのキス。ゴーシュとレオとフエゴレオン団長をもう一度見てみたいです。 (2018年10月27日 21時) (レス) id: 516ce10d59 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します。リクエスト大丈夫でしょうか?ノゼルとソリドのツンデレお願いします! (2018年9月12日 0時) (レス) id: d25f818ca2 (このIDを非表示/違反報告)
すてらら - マグナのが良すぎてヤバイです! (2018年9月4日 21時) (レス) id: bc476472b0 (このIDを非表示/違反報告)
Wira - リクエストでございます!リヒトともう一度フエゴレオンお願いします! (2018年9月4日 10時) (レス) id: 73fe050e5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天戯 | 作成日時:2018年4月8日 20時

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