ノゼル短編「貴様少し黙れ」01 ページ1
「ノゼル団長! ノゼル団長!」
銀翼の大鷲団のローブを羽織った一人の少女、Aは駆け足で、同じく銀翼の大鷲団のローブを着た男性の元へと向かう。ノゼルと呼ばれた男性の銀色の髪は光を浴びて美しく輝いている。
Aの声に足を止め、振り返る姿は洗練された無駄のない動きで、ノゼルの品の良さが分かる。前髪は中央で三つ編みにされているが、それさえも似合わせる男だ。
「……何の用だ」
チラリとAを見下ろす視線は、あまりにも冷たくて鋭い。普通の人ならばその視線だけで恐縮してしまう。だがAはその普通の概念が違うのだ。
「いや〜ノゼル団長! 私またまた任務で星を取ったんですよ〜!」
凄いでしょ?これで今年の星はもう十個を超えてしまいましたよ。といかにも褒めて褒めてと言わんばかりのテンションで、ノゼルに詰め寄る。人と話す距離が近いAは話すたび、ノゼルの方へ一歩ずつグイッと近付く為、ノゼルは一歩下がるのが毎回だ。
「そうか」
「って、それだけですか!? もっと言うことあるでしょ!?」
まともに相手をするだけで疲れてしまうため、ノゼルはAの言葉を無視し、歩き出そうとする。
「はぁ!? ノゼル団長、ちょっと待って下さいよ!」
歩き出そうとするノゼルのローブを思いっきり引っ張り、足止めをする。ローブを引っ張られたことが嫌だったのか、ノゼルのAを捉える視線は更に冷たいものへと化した。
その冷たい視線に「ひぃ!?」と怯える様に体を震えさせるが、それはわざとやっていることだとノゼルは知っている。
「……なぜ、貴様みたいなのが銀翼の大鷲にいるんだ」
相手をするのが本当に疲れたのか、ノゼルはため息を一つ吐き出し、心底呆れた表情をする。そんな仕草や表情をノゼルにさせるのはAだけだ。
ノゼルの言葉にAは「それはですね!」と嬉しそうに言葉を紡ぐ。
100人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シルバーウルフ - ごめんなさい、ゴーシュはリクエストでお願いします。(>_<) (2018年10月27日 21時) (レス) id: 516ce10d59 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - フィンラルで激甘デートからのキス。ゴーシュとレオとフエゴレオン団長をもう一度見てみたいです。 (2018年10月27日 21時) (レス) id: 516ce10d59 (このIDを非表示/違反報告)
円(プロフ) - コメント失礼します。リクエスト大丈夫でしょうか?ノゼルとソリドのツンデレお願いします! (2018年9月12日 0時) (レス) id: d25f818ca2 (このIDを非表示/違反報告)
すてらら - マグナのが良すぎてヤバイです! (2018年9月4日 21時) (レス) id: bc476472b0 (このIDを非表示/違反報告)
Wira - リクエストでございます!リヒトともう一度フエゴレオンお願いします! (2018年9月4日 10時) (レス) id: 73fe050e5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:天戯 | 作成日時:2018年4月8日 20時