九門くんの双子の妹 (ページ22)

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18話続きページ22

周りの人達は私を安心させようと

まだ、先輩だとは決まってないだとか何かの間違いだとか私に言ってくる。

でも、その時の私は耐えられずにその場に倒れてしまった。

────
それからはあっという間だった。
死んだのはやっぱりあの先輩だった。

私は先輩のお葬式から外に出ることが怖くて家に引きこもるようになった。

いつも考えてしまうのは先輩のことだけ。
私が主役になったから先輩は死んだ、私が居なければ先輩は死ななかった。

そんなことばかり考えていた。

でも、

十座「八重、お前のせいじゃねぇよ。」

そう言って十兄は私を抱き寄せた。

九門「八重が泣いたら俺まで泣いちゃうだろ？」

と言いながら九門が私と十兄に抱きついてくる。

八重『そんなわけないじゃん！八重の…八重が主役なんかに選ばれたのがダメだったんだよ！八重の、八重のせいで先輩は死んじゃったんだ！出ていってよ！今は誰とも話したくないの。」

十座「八重俺はお前の兄ちゃんだ。妹が泣いてたら俺だって悲しい…」

九門「八重～(泣」

九門の顔はぐちゃぐちゃだった。
私なんかより泣いていた。
私はなんてことをしてるんだと思った。
十兄に九門にひどいことを言った。

八重『…十兄。九門。ごめんなさい…』

十座「…八重、今からはちゃんと学校に行くんだ。」

九門「八重、１ヶ月も部屋に閉じこもったんだからな！」

八重『分かってる。でも、その代わりお願いがあるの。私、部活辞めようと思います。』

十座「……そうか。」

八重『うん…』

────
それから私は学校に行くようになった。
だけど、前まで話してくれていた友達や先輩が私を避けてるのがわかった。

八重(やっぱ…こうなるよね…)

辛くはなかった。
お昼は九門が来てくれていたし、帰りは時々だけど十兄が迎えにしてくれた。

部活の人達は私に話しかけたりしてくれたが私が無視すると話しかけなくなった。
私はこれでいいんだと思った。

────
八重『これが私の過去の話です。なんか、しんみりさせてすいませんでした。あの、やっぱり私今日は家に帰ります』

私はそう言って部屋を出ようとする。

監督「待って、八重ちゃん！今日は遅いから。泊まってよ。」

八重『でも、こんな空気悪くしちゃったのに…』

三角「八重～大丈夫。大丈夫。オレが八重を守る！」

八重『…ありがとう』ﾆｺｯ

私は泣きながら笑った。