炎柱の妹は風柱の継子で……2

85ノ型 うどん美味！ ページ41

杏寿郎「A、ここに座るといい！」


兄さんの横は気まずいから隊士さんの隣に座る事にした。


杏寿郎「親父さん、俺の妹とこの若者にも同じ物を」


兄さんの声が大きいのかそれともこの店の店主さんが兄さんの食べっぷりを見ていたのかは分からないか、頷いて直ぐに仕込みを始めていた。


隊士「宜しいのですか？」


杏寿郎「勿論！俺ももう一杯貰おう！」


店主「あんた気持ちの良い食いっぷりだな。待ってな」


何と褒められた。流石だ うどんが来るまで隊士さんと兄さんから昨日の任務の事から始まった。だがその鬼は逃げられたようだ。そして女性は負傷したけど、傷跡は残らないみたいで安心。物の数分でうどんが来た。


「うわあ美味しそう。頂きます」


手を合わせて1口目をすすると、口の中でとろけるくらいにまろやかで美味しい。だしも辛くなくしょっぱくない。しかも濃くも薄くもない。今度作り方教えて貰おうかな。それか私が死ななければ今度は実弥と食べに行きたい。それと家族皆が団欒(だんらん)に過ごせるなら食べに行くのもありだけど……でももうあの時のように笑顔溢れる家族には戻れない。そう思うと心が痛い。



隊士さんが店主さんにこの店でやって行けると言うと大袈裟だと言っていたけど、大袈裟じゃないと思う。まあでもおそらく景気は悪いだろう。店の中雰囲気暗いから……それだけじゃなくて多分だけど店員らしき人だろうか？腰にエプロンを巻いたまま寝ている。人手不足が目に見えている。



案の定人手不足だそうだが、切り裂き魔のせいらしい。もしかすると鬼の仕業なのかもしれないな。そのまま店主さんの話を聞くとお館様が仰っていた内容と同じだという事だった。そして隊士さん曰く無限列車の在り処がわかったらしくてうどんを平らげて無限列車に向かうことにした。

86ノ型 面白い事→←84ノ型 行方不明者を探しにいざ出発

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す