炎柱の妹は風柱の継子で……2

47ノ型 目的地までGO ページ3

あれから一月(ひとつき)が経ち、最終選別当日となった。今から出発しないと間に合わない。


実弥「A準備は良いかァ？」


「もうすぐです」


実弥「刀は？」


「あっ！」


完全に日輪刀の事忘れていた。


これがないと最終選別突破出来るか分からないんだ。


実弥「ほら、これ持っていけェ」


実弥さんから渡されたのは日輪刀なんだけど……


「これって今現在実弥さんが使っている日輪刀じゃないですか！こんなの借りて行けないです。もし折ったり失くしたりでもしたら……」


実弥「良いから持って行けェ」


青筋を立てないで頂きたい！でも何でだろう？


実弥「俺は最終選別には付いて行けねぇから。お守りがてらだァ。それにお館様が7日間は任務行かなくて良いと仰っていた。だから使え。Aは日輪刀を折ったりしねぇと信じている」


「何を根拠に自信満々に言えるんですか？まぁ絶対に折らないように気を付けますけど…」


実弥「それと本当のお守りだァ」


実弥さんからお守りを受け取った。首にぶら下げれるように紐が付いている。少しお守りを見つめ、首にぶら下げた。


実弥「似合ってんぞォ」


「行って来ますね」


実弥「A…」


私がそう言うと、実弥さんは私の名前を言って力強く抱擁してきた。絶対に生き残れというよう強い意思を感じた。


「絶対7日間生き残ります！信じて待っていて下さい。貴方が育てたのだから」


実弥「お萩作って待っているからなァ」


名残惜しそうに離された。


「では行って来ます」


私が見えなくなるまで実弥さんは見送りをしていた。



暫く歩き続けていると日没が近付いている。早く目的地に到着しないと鬼が出現するので危ない。ん？これは藤の花？この辺に咲いてるなんて珍しくてそれを便りに進むと藤の花が沢山咲いていた。実弥さんは確か……最終選別は藤襲山で行うと言っていた。この山がその藤襲山という所だと理解した。 階段を昇り、頂上に着いた。頂上に着いた頃には完全に日が暮れていた。

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