＊その後の及川さん＊ ページ35
及川side
俺と彼女の薫ちゃんはそっと空き教室を出た。
いやーそれにしても、あの二人ってば愛し合ってるんだね。
俺も、あのくらい愛せる人がいつか現れるのかな？
薫「ねぇ、徹。あの二人凄く信頼しあってるんだね！
見てて、こっちがニヤけてきちゃうよ！」
「だねぇ〜〜俺もあんなの憧れちゃうよ！…………ってごめん。薫ちゃんの前で言うなんて、無神経だったよね。
別に、今の俺達が信頼しあってない訳じゃないもんね！」
ほんと、俺ってばなに言ってんだよ。
彼女の前で言うことばじゃなかったよ。
幾ら、本気で付き合ってる彼女じゃないからって……………
薫「いいよ〜そんなに言い訳しないでも。
分かってるから。
徹は本気じゃないでしょ！私の事。
でも、私はそれでもいいよ。徹の事好きだから！」
えっ、さっきも思ったけど、薫ちゃんのきゃらが違うくない？
もっとこう………ぶりっ子って言うか……なんて言うか…そんな感じだったのに、今、目の前にいる薫ちゃんは、サバサバしてて、男前って言うか………
好感が持てるんだけど。
なんで？
「ね、ねぇ、なんか薫ちゃんのキャラが何時もと違う気がするんだけど！」
薫「……………あーやっぱり気付くよね。
実はさ、これがほんとの私なんだ！
いつものぶりっ子は、徹に好かれようと思って作ってたキャラなの。
徹の彼女っていつも、そんな感じの女の子だから……………
騙したみたいで、ごめんね！
こんな私…………嫌いでしょ徹。
だから、もうフッてくれて、いいよ！」
えっ、えっ、ちょっと、まって！
今、この短時間で色んな事実と誤解が入り交じったよ。
なになになに？
あのぶりっ子はキャラで、俺に好かれようとしてたって。
そんで、俺がそうゆう子が好きだって！
それは、違うんだけど！
俺のまわりにそうゆう子しかいなかっただけで、決して、タイプがそうゆう子じゃないんだけど！
つまりは、ぶりっ子キャラの薫ちゃんより、ほんとの薫ちゃんの方が断然好きって事…………だね。
「わかったよ。じゃ、はっきり言うから、聞いててね！
俺は薫ちゃんが好きです！
彼女のままでいてください。」
薫「〜〜〜〜っ！徹。ほんとにいいの？
私、結構ガサツだし、サバサバしてるし、全然可愛らしく出来ないよ！」
「それがいーの！
これからも、末永くよろしくね！」
チュッ！
ーＥＮＤー
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作者名：みぃさん | 作成日時：2017年5月2日 11時
