蜜…46滴 黒尾side ページ46
時間は少し、巻き戻り…Aが旅立った日の夕方。梟谷高校の門にて………
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俺は部活が終わって、ダッシュで梟谷高校まで来た。
連絡をして、校門で待ち合わせることにした。
決して由香に早く会いたかった、わけではない。
嫌なことを早く、終わらせたかかったからだ。
少し前までは由香に対する気持ちが、まだ少しは残っていた。
だけど今は、あんなに由香を好きだった自分は、もう、そこにはいない。
そんなことよりも、Aに会えない方が辛かった。
校門で待っていると、部室棟の方からやってくる三つの影。
きっとあれが、由香だろう。
しかし隣にいるあの特徴的な髪型の男。
どこからどう見てもあいつ以外の何者でもない!!
そしてその特徴的な、髪型の横には俺が今一番会いたくない男がいた。
?「ヘイヘイヘイヘーイ!!黒尾じゃん!
こんな所で何やってんだよ!」
なんて言う木兎はへらへらと、いつもみたいに、言ってるけど、何処か捕食者の目をしていた。
「ああ、コイツ……待ってただけだよ」
そう言って、木兎の隣に立つ由香を指差す。
木「…………はあ?えっ、ちょっ、まっ………もしかして……由香の彼氏って黒尾なのか?」
本当にびっくりしているようで、目を見開いて驚いていた。
だから、さっきから赤 葦くん。
俺を睨むのやめてもらっていいですか。
ちょー怖いからね、人の一人や二人殺せそうな目つきしてるからね。
こんな赤 葦くん。見たことないよ!
赤葦君の言いたい事もわかるよ。
昨日あんなことがあって、Aを傷つけたくせに、なんでここにお前がきてんだって、感じだろうね。
だってそれは俺も思うよ。
俺はこんなところで何をなやってるんだって!
由「光太郎ぉ〜彼が、私の愛する彼氏の黒尾鉄朗君です。
って言うか……二人って知り合いなの?」
光太郎………って、呼ぶくらいなら、仲はいいんだろうな。
木「俺も、コイツもバレー部だからな………」
由「そっか!そうだよね。
ほんと、世の中狭いね。」
なんて、カラカラと笑ってやがる。
この笑顔も……少し前まではほんとに、愛おしいと思ってたのにな……………
由「んじゃ、私…………鉄朗と約束あるから…行くね!バイバイ!」
そう言って由香は俺の腕をつかんでグイグイとひまっぱって歩く。
「なぁ、由香?
俺とお前はもう、別れたの!
どから、俺の事を彼氏だなんて、言わないでくれよ!」
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作者名:みぃさん | 作成日時:2017年10月28日 20時