蜜…3滴 黒尾side ページ3
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彼女と別れ話をした帰り道、俺は高校の近くと公園で考えてた。
俺とアイツが別れたことは……正解だったのか?
俺は…アイツの事が好きだ。
だけど、あの子の事も誰にも渡したくないほどに好きなんだ。
二人の女性の事を好きだと思う俺は最低な男だ。
こんな俺が、彼女と別れたからと言って、あの子に告白なんてしてもいいのだろうか?
あの子が俺の事を好きかどうかだなんてわかんねぇから……フラれるかも知れないし、もしかしたら上手くいくかも知れない。
もし、上手くいって俺だけ幸せになってもいいのだろうか………
そんなことが頭の中をグルグルと回ってる。
ふと、頬に暖かいものが伝う。
えっ………俺、泣いてるの……か。
ハハッ……ほんとに勝手だよな。
泣きたいのは……アイツの方だろう。
ほんとに俺は最低な男だ。
?「………?黒…尾先輩?」
えっ…………どうして、お前がここにいるんだ。
「な………んで…」
?「あーお母さんのお使いです。親戚のオウチにお届け物に言ってたんです。」
「そっ……か。」
目の前に現れたのは、彼女と別れた理由の相手。
男子バレー部のマネージャーのA。
明るくて、フワフワしてるのにやるときはシッカリやるし、イ ジメられてる俺を庇って先輩に楯突くくらい正義感がある。
正直、凄くモテる。
彼女と比べれば美人ではないが、可愛いんだ。
守ってやりたいと思う。
貴「………黒尾先輩…泣きましたか?」
俺の頬にそっと手を添えるA。
貴「涙の跡が……何かあったんですか?
私で良ければ……力になりますよ…って、大した事、出来ませんが…」
頬に添えられた手に、俺の手をそっと添える。
「サンキューな。お前に俺はいつも助けられてるよ。ほんと……ありがとうな。」
貴「そんな……私なんて…黒尾先輩のお役に立ててるなんて……」
ギュッ
Aの肩を抱き寄せて抱き締めた
貴「///ふぁっ/////……えっ、黒尾先輩?////」
腕の中でテレて真っ赤になってるだろうAを想像する。
あーほんと可愛い。
俺はお前の傍に居るときだけが………癒されるんだ。
彼女には見せられなかった、情けない俺も落ち込んでる俺も、バレーをしてる俺も………色んな俺をAには見てほしいって思うんだ。
「A…………俺、お前の事…好きだ。
良かったら、俺の彼女になってくんねぇか?」
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作者名:みぃさん | 作成日時:2017年10月28日 20時