蜜…１３滴 黒尾side ページ13
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「お…まえ……なに言ってんだよ。俺は浮気なんてしてねぇよ。
確かに好きな奴が出来て、別れ話をしたんだから…捨てられたって言われたって、なにも言えねぇけど………でも、騙してはねぇし………そもそも、Aと付き合いだしたのは、別れた……あとだしな……」
隣の席の川上……が、まさかの由香の幼馴染みとか…………どんだけ縁があんだよ。
由香からなんて聞いたのかは知らねぇけど、俺は誰かに攻められる事はしてねぇ………
川「………由香…言ってたよ。
いつからか…黒尾君は私を見てくれなくなったって…………きっと、その頃から別の子と付き合ってたんじゃないかって！
一緒の学校だったら………こんなことになってなかったのかな？ってね」
由香がそんなことを………
でも、付き合ってはなくても……Aを好きになった時から……俺は由香を裏切ってたのかも……しれないな。
「そっか………真実がどうとかじゃなくて……由香がそんな風に思ってたなら……アイツの事……スッゲー傷付けたんだな。俺……」
川「…………もう一度会ってあげてくれない？
あの子を………黒尾くんから開放してあげてよ……春休み中も部活に出ないで、一日中…泣いてたんだよ。」
由香がそんなに……落ち込んでだなんて……知らなかった。
アイツの事……俺は全然分かってなかったんだな……
「わかったよ………今日にでも…会って話してみるよ。」
川「………お願い…ありがとう……黒尾くん。」
「おう………これからも…アイツ…由香のこと、支えてやってくれ…って俺が言うことじゃなかったな……すまん。」
川「ううん、そんなこと…ないよ。任せて……」
気付かない間に、既にチャイムは鳴っていたようで、担任の先生が教室に入ってきた為、話はそこで終った。
今日………始業式だけだから、部活はミーティングのみで、帰りにAと制服デートをしようとやくそくしてたけど………守れそうに…ねぇな。
Aにほんとの事を言ったら……不安にさせてしまうか………
別にアイツに会ってヨリを戻す訳じゃないんだから………言わなくても…いいよな。余計な心配はさせたくねぇし。
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作者名：みぃさん | 作成日時：2017年10月28日 20時
