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片想い15コ目 ページ15





「ん、〜〜〜ツゥ〜イッ」


身体中の痛みで目が覚めた。

目を開けると、見慣れた天井と薬品の匂い。



保健室か・・・え?保健室?なんで?

私は確かトイレであの人達に、言い返したら

顔を殴られたり、身体中を蹴られたり殴られたりしたんだよね。


で、そのまま意識が遠くなって、プツッと切れたんだけど・・・・・・だれが、保健室まで連れてきてくれたんだろう?



あっ、それより泰葉を待たせたままじゃん。どうしよう。

まだ、待っててくれてるかな?

あれから大分時間もたってるみたいだし、流石にもう帰ったかな?


少し手を動かしてみると、ナニかがてに触れた。


手の先を見ると・・・・・・や、すは。


ベッド脇にある椅子に座り、大きな体を器用に曲げてベッド寄っ掛かって、眠っていた泰葉の髪だった。



なんで、泰葉が?・・・・


ああ、そうか!


私をここに連れてきてくれたのは彼だ。




私は彼を起こさないようにそっと髪に触れ




「泰葉、ありがとう。

いつも、いつも、困ったときには助けてくれてありがとう。


あなたは私のヒーローだよ」



小さく呟いた。



来「ん、A?目覚ましたか?」



「ありがとう。泰葉・・・・・」



来「・・・・・・・さぁ、帰るか。」



泰葉はなにも聞かない。

別に、聞きたくないわけじゃないことはわかってる。



彼はいつも私の気持ちを優先してくれる。

だから、きっと、今回も私が話し出すのを待ってくれてるのだろう。


「・・・・あのね・・・聞いてくれる」


痛む体を起こしながら、声をかけた。



来「Aが話したいなら聞く。

でも、無理して話さなきゃって思ってんなら、聞かない。


ねぇ・・・・・・・・どっち?」



泰葉の優しい所はちっとも変わってない。

ズルいよ・・・・・



そんな言い方されたら、私、今まで溜めてた思いが零れちゃうじゃん。



「きい、て・・・ほしいかな。」



来「わかった。もう、遅いからお前んちで聞くか?」



「家か・・・・・ちょっとマズいかな」



来「え、なに、家族とケンカでもしてんの?」



「ああ、違うよ。その逆。

前に一度、今日みたいた事があってさ、お母さんにめっちゃ心配をかけちゃったんだよね。

だから、こんな格好で制服もビショビショで帰えんのが、ヤバいなって思って。」



来「じゃ、ウチに寄ってくか?

俺んちで制服も洗濯して乾かせばいいだろ。

その間に話も聞けるし。」



私は泰葉の提案に頷いて、彼のお宅にお邪魔させていただく事にした。

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みぃさん(プロフ) - ドMさん» ワオ、ほんとだ!ご指摘ありがとございます。ただちに修正して参ります。φ(゜゜)ノ゜ (2017年2月26日 1時) (レス) id: 7606bf5237 (このIDを非表示/違反報告)
ドM(プロフ) - あの、洗濯が選択になっています。あと、この作品とても面白いです!!これからも頑張ってください! (2017年2月26日 1時) (レス) id: 17ae613228 (このIDを非表示/違反報告)
niko0304(プロフ) - これも面白そうですね!更新頑張って下さい (2017年2月22日 18時) (レス) id: 6763380a53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃさん | 作成日時:2017年2月22日 17時

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