ビビりちゃんの恋愛事情【切島鋭児郎】

そう遠くない未来で少年と少女は… ページ15

『き、切島くん…！』


「ふわぁ〜…ん？Aおはよう！」


『お、おはよう！こ、この前は大丈夫だった？』


「おぅ！もうバンバン倒しまくったぜ！でも最後はヒーローが助けに来てくれてやっぱりすげーって思っちまった…」


『き、切島くん…？』


「！そ、そういえばめっちゃ特集されてたよな！」


『え、あ、そ、そうだね！ヒーローコスチュームかっこよかったよ』


「だろ！あれさー…」







えいちゃんの顔を見たらあのモヤモヤも吹き飛んだや…







＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿

「もうすぐ体育祭だね」


『本当だね！実はちょっと楽しみなんだ〜』


「………空間さんはヒーロー科に編入したいと思ってる？」


『え？な、なんで…？』


「……やっぱり変わってるね」


『？』






ヒーロー科に編入って…

心操くんはヒーロー科に行きたかったの？


雄英の体育祭は日本のビッグイベントの一つだし

将来にすごく役立つし

成績を残せば編入って考えてくれるけど…

他の学科の人たちもいるのに…



他の学科…あぁ。えいちゃんと一緒にできるイベントって少ないんだ…

ヒーロー科に行ったえいちゃんは中学の時と比べたら今は話すようになったけど

高校を卒業してしまえば一気に遠い人になるんだ

今でもちょっと遠いって思ってるのに

余計に遠くなるんだ…








『私は…』









＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
お昼休み




「おーい！A！」


『！き、切島くん！あ、あのね…！』


「？」


『う、あ……。う、ううん。何でもない』


「？そっか。じゃあ一緒に飯食おうぜ！」


『う、うん…』







あー！もう！意気地無し！

ううん！今日中に絶対に言う！！







『き、切島くん。きょ、今日一緒に帰れる？』


「！お、おぅ！一緒に帰ろうぜ！Aから言うなんて珍しいな！」


『え、あ、き、気分…？』


「なんだそれ」笑







この笑顔ももう…

ヒーロー科を見に行こう→←少女は離れた場所にいる少年を想う

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す