不機嫌なLife

３６話 ページ39

禅｢ふぅ｣

禅子が大量のジャガイモを持ってきてモジャモジャの妖怪がそれに近づいていった


禅｢ヤヒコが盗み食いしたのってこれでしょ？｣


ヤ｢うん！この匂いは間違いない｣くんくん


(……なんだこのにおい？私だけかな？なんか臭ッ…)

モジャモジャの妖怪とヤヒコはいい匂いっていう感じに嗅いでるけど

私にはすごい臭く感じた


禅｢お父さんが昼に食べたらしいんだけど

具合悪くなってないし普通に美味しかったって｣


禅子がジャガイモを包んでいた袋を開けた


禅｢うん？これ…何か変な匂いがするよね？｣





晴｢んッ！？｣


花｢臭ァ！！｣


｢……｣


イツキは鼻を抑えてジャガイモから急いで距離をとり

お兄ちゃんは鼻を抑えた

私は近くにあった " 何か " に顔を押し付けた




花｢ビックリした…すっごい刺激臭…禅子平気なの？鼻ツンツンする｣


禅｢そんなに臭うの？｣くんくん



晴｢えっくしゅッあ゛ー…｣



(あれ？イツキの声が近い？それになんかこれいい匂いするし…

って最近嗅いだことのある匂いだ…何だっけ？)





ヤ｢ねぇ晴齋。さっきはこのおいしそうな匂いに消されて気付かなかったけど

これさぁ

微かに妖怪臭い

ジャガイモについた土から臭う｣


(やっぱり妖怪絡みか…)


禅｢畑に行くなら案内するよ｣


花｢……ってことになりましたけど…

！？って安倍さん！！人の妹に何してるんですか！？｣


この声で自分がイツキに抱きついているのがわかった


晴｢わかったから…先にそのビニールの袋の口を閉めてくれ｣


そういった後禅子はジャガイモが入っている袋の口を閉めた


晴｢A、もう臭くねぇから…｣


｢……………｣


晴｢？A？｣

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