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'玉の緒よ絶えなば絶えね ながらへば しのぶることの よわりもぞする'

1番最初に浮かんだのは片割れの顔。そして両親。バレー部の皆。それからA。
魂を身体に繋ぎ止めておく緒(を)、などと頭で想像してみてもいまいちピンとこない。しかし玉を貫く緒(を)、というのには、やはり片割れの顔が浮かんだのだ。

生き長らえる緒(を)、それが貫く玉とはお前か俺かAか。はたまたバレーか。

その選択肢があったとしても、俺には選べない。

しかし侑はきっと迷うことなく、それらをその腕に平然と抱いたままなんだろう。

俺は知っていた。
これが恋だということ。そしてそれは俺だけじゃない、俺の片割れも知っていたのだ。

'玉の緒よ絶えなば絶えね ながらへば しのぶることの よわりもぞする'

俺は
この恋を
コロすつもりだ。

この恋を押さえ付ける力を失ったとき、それは、
俺が俺ではなくなるときだ。

*

玉の緒よ
絶えなば絶えね
ながらへば
忍ぶることの
よわりもぞする

式子内親王(89番)
「新古今集」恋一・1034

(意味は御自身で調べていただきたく、ここには意図して記しません。ネットでも、書物でも、しっくりくる現代表現に出会えるととてもテンションあがりますよね!←私はね!上がりますよ!!)

私事。→←。



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作者名:ポロリ | 作成日時:2019年10月30日 11時

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