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中学3年、俺らは部活を引退。
最後の大会の結果はまぁまぁ、満足いくわけでも悔いが残らんわけでもなかった。
全国いくんや。1番になるんや。
高校は、スポーツ推薦貰ってた関西の古豪、稲荷崎高校。
さぁ、今日から高「あっ!治!わーい!久し振り!」
え………
「A?!何でおんねん!?」
「おはよう治!一緒の学校やなぁ!よろしくなー!」
「おはよう。え、何でなん?一言も言っとらんかったやん」
「ふふー。サプラァーイズ!」
俺の後ろから駆けてきたのはA。
「あれ?侑は?一緒じゃないん?」
ちょっと聞きにくそうにしながらAが俺を見上げる。
「寝坊や。一応起こしたし、走り通したら間に合うやろ」
「ひゃー、入学初日から……」
眉を潜めて上目遣い。可愛ええな。
「あっ、クラス割りや!」
ててて、と駆けてったAの後をボンヤリ追う。おい、隣の坊主頭。耳赤くなっとんぞ引きちぎったろか?
「あ、君、何組やったん?俺、3組やってんけど……」
「え?私?えーっと「なぁ、もう見たんやろ?行くで」!! あ、治!同じクラスだよ!2組!侑は3組!あ、3組さん、またね」
「……おん…」
呆然としてる坊主頭を尻目に2組へ入る。男女別の出席番号順。俺はほぼほぼケツの方や。
Aと共に教室に入り、ちょっとマズッたな、と思った。
女子どもがチラリと俺を見、そしてAのことを見やる。俺に向けられる視線とは違う事くらい俺にも分かる。侑みたいには目立たんけど、俺にも一定の視線が集まるのは自覚していた。まぁでも、Aとは此れからもこうだしまぁいいか。
後からやって来る侑は何と言うだろう。先ずは置いてった俺に当たってくるのは確実。で、その後。
俺とおんなしにAが同じ高校にいるとは思わん侑の顔を想像してちょっと笑えた。
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作者名:ポロリ | 作成日時:2019年10月30日 11時