DeaR 【七海健人】 (ページ30)

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Epilogue ページ30

( *ネタバレ注意* )

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ここは、どこだ。

私は戦っていた筈だろう、
傷だらけだった筈。

真希さんは、いや伏黒君を…？

どうなったんだ。

どうなったんだったか。

怪我をしてた、痛かった、
身体もほとんど動かなかった、
片目だって…

私は、どうしたんでしたっけ。

疲れたんだ。

眠ってしまいたかった。

違う。

海辺に、家を建てて、
読んでない本をゆっくり読むんだ。

そう、

Aさんと。

2人で。

結婚、したいと仰っていた、から

プロポーズをしなければ、
籍を入れて。

子供もほしい。

「………Aさん、どこに」

果てしなく続く蒼い空間、
空と海が混ざったような…その狭間で。

目眩がする。

「………七海(・・)もう来ちゃったの？」

「！……っ」

ずっと、捜していた声。

「Aさん、…頑張りましたよ、私は、」

「貴方が居なくなった後の世界でも」

「褒めて、ください」

疲れたんだ、

そう、疲れてしまった。

充分やったさ。

「健人。よく、頑張ったね、…お疲れ様」

後ろを振り返れば、
あの頃のまま、変わらない姿でAさんが立っていた。

嗚呼、ようやく…

「……会いたかった…ッ」

強く、抱きしめた。

もう二度と手放さない、
二度と離れていかないように。

「2人で、ゆっくりしよう」

「海辺で、ゆっくり本でも読もう」

「お茶でも飲みながらね」

そう綺麗に微笑む彼女と。

『これから』の話をしよう、
この苦しみのない世界で。

永遠に、２人で生きていこう。

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実はタイトル縦読みすると
七海建人になってるんです♪