oneness* ページ21
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実はね、あの日から日記を書くことにしたんだ。
直接伝えられない七海への気持ち、
その日あったこと、
実は思ったこととか。
私が死んだら、見てもらおうかなって。
「………悟くん」
「また、急に来るよねぇ」
「七海と付き合うことになった」
「!?…そりゃまた急に」
「一応、その報告」
「……ま、いいんじゃなぁい?」
悟くんには、お願いしてることがある。
私が、万が一にも【呪い】になってしまったら。
この想いが、愛が【呪い】に変わってしまったら祓ってほしい。
そう、前に高専に来た時にお願いをした。
強い思いは、呪いに変わりやすいからね。
それは私が1番わかってるよ。
七海は優しいからきっと祓えないでしょ?
「僕もAのこと、狙ってたんだけどなぁ」
「すぐそういう冗談言う」
「本気だよ」
「っ…!」
目隠しを上にズラし、
その美しい蒼で私を見つめてくる。
ドキッと、したり。
と、その時に機嫌の悪い声が聞こえてきた。
「五条さん、Aさんを口説かないで頂きたい」
「Aさんも、ときめかないで下さい」
七海がちょうど帰ってきたようだ。
「ほら、Aさん。行きますよ」
「え、あ…うん」
それは少しだけ怒気を孕んだ声だった。
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HATHUTA(プロフ) - 感動しました…!素敵なお話をありがとうございます (8月18日 0時) (レス) @page30 id: f9b555f004 (このIDを非表示/違反報告)
しゃちほこ(プロフ) - 素敵です…!! (2022年2月6日 20時) (レス) @page30 id: ecbd4790eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:若鷹 | 作成日時:2022年1月12日 22時