「お前の為にやってるんだ」 ページ25
アブ「今日のところはゆっくりしててね。用があればナースコール押せばいいから」
「ああ…色々ありがとな」
アブはどういたしましてと言い病室から出て行った。
俺とキヨだけの病室。
話す事がいっぱいあるな。
お前は…
キヨ「…なんで…兄さんは俺を庇ったんだよ…」
「んー…？」
やっぱりこの質問か。
俺はクスッと笑う。
あっ…笑うと右腹に来るな…
いてぇ…
「俺はお前の兄さんだ。弟を守らないと兄さんは務まらねぇだろ」
俺はそう言いキヨの手を握りしめた。
キヨは目に涙をためた。
馬鹿兄貴って思ってんだろうな…
いいよ、馬鹿兄貴で…俺はどうしようもない馬鹿だ。
自分の命も考えないで、突っ込んだんだから。
キヨ「兄さんは…ずるい…いつもいつもそうやって…」
「……ごめんな。心配かけて」
キヨ「っ〜…俺はっ…そういう兄さんが一番嫌いだっ…
自分の事も考えないで…っ！」
それは一番わかってるのは俺だ。
飯もろくに食べてないし、今こうやってベットに寝転がってる。
ちゃんとしないと、そう思っても体が勝手に動いたんだ。
あの時もああやって動けばよかったのだろうか。
でもじゃなきゃキヨには会えなかった。
「今度はちゃんと守れたんだ…
兄として…初めて仕事したろ…？
だから…だから…
泣かないでくれよっ…俺まで泣きたくなる…っ！」
キヨ「っ〜…俺泣いてねぇし！！」
キヨはそう言って服で乱暴に目を吹く。
…まぁそこが、キヨらしいよな。
「…ならいいんだ」
キヨの手が強くなった。
俺も握りしめ返す。
俺は本当に、
お前と会えてよかったって思えてる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 353人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍音 - キヨさんの使ってる北海道弁は男の人はあまり使わないと思います (2017年8月10日 13時) (
レス) id: 37e4d9c8ca (このIDを非表示/違反報告)
紫乃 - ななんか北海道弁がおかしい気が……これでも私道民なのですごく違和感ありましたすみませんんんんんんん！！！ (2016年9月7日 0時) (レス) id: a2bce48d9a (このIDを非表示/違反報告)
ちーたら - なんとなくキヨはすまねぇじゃなくてごめん派だと思った() (2016年5月16日 13時) (レス) id: 71b801d55b (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 陰陽師さん» いえいえ、お節介ですからwはい！そうですよ！ (2015年10月26日 21時) (レス) id: 44fe9c80e7 (このIDを非表示/違反報告)
陰陽師(プロフ) - 小夜さん» わー！！ありがとうございます！分からなかったんで助かりました！もしかして北海道の方ですか？ (2015年10月26日 12時) (レス) id: 92ee932ab0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
