【P】カクテルの作り方 ページ8
Aさんが美味しいカクテル作ってくれて
Aさんの友達のルリ子さんもお手軽おつまみなんか作ってくれちゃって
なんか大人の集まりって感じだった。
ほとんどはリリーさんがしゃべってルリ子さんが盛り上げて
Aさんが笑って・・・
いきなりのリリーさんの思いつきだったけど
楽しい時間を過ごすことができた。
リリーさんとルリ子さんは妙に意気投合しちゃっていい感じで
2人でソファにすわって盛り上がってる。
俺はキッチンにいたAさんに声をかけた。
「Aさん。カクテルの作り方教えてくれませんか?」
「バーテンダーの役がきたの?」
「くればいいんだけど・・」
Aさんはカクテルの作り方を丁寧に教えてくれた。
道具の名前や扱い方などもきちんと教えてくれる。
俺は思った。
Aさんはいつも一生懸命だ。
そして何事もポジティブに受け止めて嫌な顔ひとつしない。
なんだろう
この感じ・・・
「トモくん。これおいしい」
Aさんに声をかけられて我にかえった。
「ホントですか」
「うん。飲み込み早いね」
Aさんにそう褒められて俺はなんだかすごく嬉しかった。
「どれどれ」
ルリ子さんが来てカクテルを味見した。
「ホントだ〜。美味しい」
「どれどれ」
ルリ子さんのまねをしてリリーさんが言った。
「ん〜。もう少し修行が必要だよ」
リリーさんの辛口な感想にみんなで笑った。
俺は言った。
「Aさんといるとなんだかすごく安心できるんですよね」
「そう?」
Aさんの笑顔がとびきり優しかった。
「俺に母親がいたらこんな感じなのかな・・・って」
「そうかもしれないわね」
「や〜ん。こんなイケメンが息子だったら世界一幸せな母親じゃない」
ルリ子さんがAさんの肩を抱きながら言った。
リリーさんはカクテルグラスを持ったままただ黙って
俺たちのやりとりを見守っていた。
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作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時