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がむしゃら・・・ ページ44

背中に
さっきトモくんが敷き詰めたクッションが柔らかく当たっている・・

耳元に彼の息遣いを感じて・・・
私は
体の中心に達した波動が
今度は中心から外側に向かって広がっていくのを感じていた・・・

首筋にトモくんの熱い吐息がおりてきた

私の心臓の鼓動はありえないくらいの早鐘を打っていた

右胸を捉えた彼の左手に
その鼓動が伝わるんじゃないかというくらいに・・・

「トモくん・・・待って・・・・」

ハッとしたように
彼の動きが止まった

「Aさん・・・イヤ・・・?」

トモくんは少しだけ顔をあげて切なそう瞳で私を見つめた

私は小さく首を横にふった・・・

「でも・・・」

「でも・・・?」

「恥ずかしい・・・・」

だって・・・私は・・・
もう誰かに肌を見せるなんて事・・・無いと思ってた・・

しかも
こんなに若い・・・彼に・・

「恥ずかしくなんて・・・ないよ・・・」


そう言うと
彼はさっきより強く口づけた・・



暖炉の薪がパチパチと音を立て
彼が落とすキスの音と重なった・・・


「A・・・」
私の名前を・・あえぐように呼ぶ・・・

その声を聞いた時・・・
私が・・・必死で握りしめていた”理性”が
木っ端微塵に砕け散った



二人の素肌が重なった・・・

彼の肌が熱いのか
私の肌が冷たいのか

それとも彼の肌が冷たくて
私の肌が熱いのか

わからなかった・・・



はじめは・・・遠慮がちだったのに・・・
いつしか二人は急加速したトロッコみたいになっていた


私はとうとう蕩けはじめてしまった
もう何も考えられない・・・



「トモって・・・ただがむしゃらなだけなんだもん・・・」
遠くの方でミウちゃんの声がした・・・


今は・・
でも・・・
がむしゃらでも構わない・・・

むしろ・・
がむしゃらくらいの方が・・・いい・・


「A・・・」
もう一度・・・少しかすれた甘い声で彼は私の名前を呼んだ・・・

「と・・も・・・」
それに応えるように彼の名前を・・呼んだ・・



きつく・・・きつく・・
指を絡めて
私はトモくんの後を追いかけながら
まるで一段抜かしで階段を駆け上がるように
息を切らしながら
一気にのぼりつめていった。

Lunaです→←波動



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作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時

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