検索窓
今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:3,609 hit

お子ちゃまなの? ページ28

「それで結局ご褒美あげたの?」
ルリ子は今夜もワインでご機嫌。

Aの様子を見に来たよ〜
なんて言いながらやってきてくれたのだ。
もちろんワインをお土産に。

トモくんが出かけた後
和室を整えて、キッチンを片付けて
自分の部屋へ戻った。


「ねぇ。Aってば。ご褒美あげたの?」

「あげたよ・・・」

「ひゃっほ〜」
ルリ子はわけのわからないリアクションをした。

「どう?どう?どうだった?」

前のめりになりすぎだよルリ子。

「やっだ〜。よだれ出そう」

レディの発言じゃないね。






「ここまで運んできたご褒美・・・欲しいよ・・・」

息がかかりそうなくらいまで接近した・・・


「ありがとう・・・トモくん・・・はい・・ご褒美・・」
私は両手で彼の頬をはさみ・・・
そして左の頬に唇をあてた・・・


「Aさん・・・」
不満の塊みたいな表情の彼がいた。

「・・・・・」

「大人をからかうのはやめて」
トモくんはさっきの私の口調を真似てそう言った。

「トモく・・・」
言いかけたところで
彼のiphoneが鳴った。

手に取って誰からの電話か確かめる。

「やっべ・・マネージャー・・・」

トモくんはスっと立ち上がって電話に出た。




「ねぇA」

「ん?」

「Aったら・・・お子ちゃまなの?」

「・・・・・」

「キスぐらいいいじゃない」

「いいかな?」

「あったりまえ」

「そう?」

「キスなんて挨拶じゃん」

「・・・・・」

「全く・・アメリカ帰りと思えないよ」

「・・・・・」

「嫌いなの?トモくんのこと」

「嫌いじゃないけど・・」

「けど?」

「好きかどうかわかんない」

「ん・・・・」
ルリ子は考え込んでいた・・・

「トモくんさ。欲求不満?」
そう言った。

「なんで?」

「彼女が留守だから・・・」

「なんかそれって凄く寂しい感漂うよ・・・」
私はミウちゃんの代理か・・?

「だよね・・・でも若い男だからさ・・そのへんは理解してあげなくっちゃ」

だからって私とキスして
あわよくばその先まで・・・
それで欲求不満解消するとか・・そんなのあり?


「でもさ」

「ん?」

「気にならない?」

「何が?」

「もう一回キスしよう・・・って」

「それ、セリフでしょ?」
今度CMで女優さんと共演するって言ってたのを思い出した。
そのCMで使うセリフだと思っていた。

「そうなの?」

「たぶん」

「ふ〜ん」
腑に落ちないような顔でルリ子がグラスに残ったワインを飲み干した。

恋の仕方を忘れたよ→←大人をからかうのはやめて



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。