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夫の帰国 ページ14

夫が仕事先のシンガポールから帰ってきた。
NYから東京へ戻って来てからは初めての事だった。

「1週間くらいこっちにいられるよ。」

以前の私ならその1週間を楽しみに待っていたかもしれない。
でも今は・・・
そんな気持ちにも変化が生じていた。

久しぶりに二人で食事をしながら私は最近の出来事を夫に話した。

特に興味を示すわけでもなく
そうかといって全くどうでもいい
という態度を取るわけでもない

だけど
それは彼のいつものスタンスだった。


夫が家にいようといまいと私の生活になんら変わりはない


朝は夫が起きる前にワカコさんのところへ行き朝ごはんの用意をして一旦家に戻り
彼を送り出してからワカコさんがサークルの日でなければ
そのまま一緒に過ごす。

旦那さまが帰ってきてる時くらい
朝ごはんの用意はしなくてもいいのよ
って
ワカコさんに言われたけど・・なんとなくそれは嫌だった。

だって
朝ごはんの支度をして
ワカコさんに喜んでもらうのが
わたしの楽しみでもあったから・・・


ワカコさんと観劇に行くことになっていた。
ホントはトモくんも行くはずだったんだけど
間近になって仕事の調整がつかなくなってしまった。
せっかくのチケットがもったいないし…

ルリ子に声をかけたけど予定が合わない・・
彼と海外だって
いいな〜

私は夫に声をかけてみた。

めずらしく行けるという・・

だから
ワカコさんと夫と三人で行くことになった。

観劇のあと
食事をしていたら
ひょっこりトモくんがやってきた。

この近くで仕事があったからだという。
私はトモくんに夫を紹介した。

「うちの祖母がいつも大変お世話になっていて
Aさんには本当に感謝しているんです。」

礼儀正しい彼の礼儀正しい挨拶だった。

「こちらこそ
お世話になっております。
Aからいつもあなたの話しきかせてもらってるんですよ。」

嘘ばっか・・・

でもまぁ・・大人の対応か・・



トモくんは
「すみませんまだこのあと仕事があって戻らなければならないんです・・・
どうぞゆっくりしてください。」

と、
早々に仕事に戻ってしまった。

「いいお孫さんですね
大活躍してて・・すごいですね」

夫のそんな褒め言葉にワカコさんも大喜びだった。

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作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時

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