【Ｐ】美味しかった？ ページ16
ミウが出かけてから俺はばあちゃんの部屋に顔を出した。
ばあちゃんは今日から３週間の予定で
プラチナサークルの皆さんと一緒に
豪華クルージング旅行に出かけるんだ。
ばあちゃんは遠足へ出かける子どもみたいにウキウキしていた。
「ばあちゃん楽しんできてね」
「ありがとう。ともくん。私がいない間Aさんのことよろしくね」
って何のお願いだよ
俺はなんだかおかしくてウンウンって笑って頷いた。
その時Aさんがばあちゃんの荷物を持って部屋から出てきた。
「トモくんおはよう」
「Aさんおはよう」
俺はAさんと一緒にばあちゃんをエントランスまで見送りに出た。
プラチナサークルからお迎えの車が来ていた。
車に乗り込んだばあちゃんは
嬉しそうに手を振っていた。
なんかばあちゃん可愛いな
そう思っていると
「ワカコさん可愛いわ」
Aさんが言った。
「俺の心の中読んだでしょAさん」
「トモくんもそう思ったの？」
Aさんは嬉しそうに言った。
３５階に戻るエレベーターの中でAさんがいきなり言った。
「ミウちゃん。美味しかった？」
俺は思わずドキっとして
「へっ？」
とか変な声を出してしまった。
「朝ご飯よ」
まさか俺が食後のデザートとしてミウを食べちゃったなんて事までは
さすがのAさんにもわかんないよな。
ってわかったらこわいけど・・・
「Aさんにいろいろ教わったって言ってました」
「彼女一生懸命だったもの」
「Aさん・・今日だって知ってたんですか？」
「うん・・ミウちゃんに連絡もらってたから」
「そっか・・・」
「よかった・・美味しく食べれて」
「美味しく頂きました」
ってなんのこっちゃ
俺は自分で自分にツッコミをいれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Luna | 作成日時：2014年2月23日 11時
