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その１１３。 ページ11
どれだけ呼んでも、どれだけ揺さぶっても
時雨さんの意識が戻ってこない
翔：貴方、一体…？
智：翔くーん！…時雨？
潤：ボスっ！？…テメェ、何しやがった！！
松潤が一目見て男の人が時雨さんを襲ったと思ったのか
掴みかかる勢いで階段を駆け上がろうとしたら大野さんがそれを制した
智：……。
？：……。
男の人と大野さんは見つめあったまま動かない
いや、大野さんが一方的に睨みつけていると言った方がいいのか
智：申し訳ありませんが、社長はこのように体調があまり優れないようなので
また日を改めていただけませんか？
？：そのようですね。えぇ、またお伺いしますね
男の人はゆっくり階段を下りてきた
その人の顔が見えた瞬間、なぜか既視感がオレを包んだ
どこだ？どこかで会ったのか？
今にも噛みつきそうな松潤を制したまま大野さんが目線を送った
智：お待ちしております。
男の人は路上に止まっていた黒い車の後部座席に乗り込むと
その場を後にした。
俺は何が起こったのか分からず、目を閉じている彼女をひたすら見つめた
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作者名：うがいましろ | 作成日時：2018年1月31日 17時
