表情の違い【ノボリ】

38両目 ページ41

この日、サブウェイマスターとその勤務補佐は夜勤であった。というのも、ギアステーションも明日から夏季長期休業に突入し、地下鉄車両とバトルサブウェイ、線路の点検や全施設内の清掃が行われる。
今夜は3人で施設に泊まり込み、線路に異常はないか目視確認をする予定だ。他にもジャッジとカズマサ、クラウドが夜勤である。


「思ったよりもかなり早くに終わっちゃったね。」

「昨年よりも人員が増えましたし、年々効率も良くなってきていますからね。」

「え、もう3時なのにこれで早く終わった方なんですか！？」

「うん。だって去年は6時くらいに終わったからね。」


線路の点検が終わったサブウェイマスターたちは執務室へと戻ってきた。初めて深夜まで働いたAは、もうクタクタである。しかし、午前1時を過ぎた地点で瞼は重くなっていたはずなのに、今現在目はぱっちりと開いていた。どうやら限界を超えて覚醒してしまったらしい。
そんなAの元へジャッジがやって来て、手伝って欲しいことがあると言うでは無いか。


「申し訳ないけど、この長期休業中のポケモンの世話の当番表を作って欲しいんだ！あとは表にするだけだから！お願いします！」

「ま、まあ表にするだけなら…。分かりました、やっておきますね。」


パソコンを開き、表を制作し始める。サブウェイマスターたちも別件でまだ仕事があるらしく、執務室を立ち去った。
一人になったAは働かない頭を無理やり動かし、30分ほどで表を完成させ、達成感に浸っているところカズマサが訪ねてきた。

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