66もや ページ22
意味が分からない。
Aが言いたいことは、その一言に尽きた。
それでもさわは続ける。
さわ「どうしてそこまでして、いい子ぶろうとするの?
どうしてそこまでして、自分を押し殺そうとしているの?
Aつん、私たち人間には限界があるの。
きっとAつんは、限界を超えている。
人間が耐えられる限界を、もう既に超えてしまってるんだよ。」
A「そんなこと.......」
さわ「Aつんってさ、やっぱり不思議ちゃんて感じで、何考えてるか分からないときが、はっきり言って多いんだよね。
私もAつんのこと理解しようと努力してるの。
Aつんも、Aつんのことを理解してあげて。お願いだから、もう否定しないであげて。
ありのままのAを、受け入れて欲しいの。」
さわが言っている意味が分からなかったのに、最後に言ってくれた言葉だけは、なぜかすっと受け入れることができた。
私は、私を否定し続けていたから駄目だったのか。
何かあると、すぐに自分のせいにして。
そして嫌な現実から逃れてきた。
別に、現実を見ていたわけではなかったんだ。
ただ、願いや夢を抱くことが怖かっただけだ。
自分が弱いだけ。
でも、私は弱くてもいい。
無理に物事をこなさなくてもいい。
一緒に悩んでくれる子もいる。
A「──さわ、ありがとう。
私、赤葦くんの誕生日に告白する」
さわ「そうこなくっちゃ!!!」
明るくて、優しくて、友達思いで、人間として尊敬できる人。
こんな身近にいたんだ。
少し居心地がいいと、Aは思った。
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黄々(プロフ) - 赤葦様信仰さん» えぇー!ありがとうございます!!ぜひ!完結までよろしくお願い致します!!!! (2019年8月14日 12時) (レス) id: ce367edb84 (このIDを非表示/違反報告)
赤葦様信仰 - めっちゃいいです!完結まで、お付き合いさせてください! (2019年8月12日 21時) (レス) id: e01aa47e88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黄々 | 作成日時:2019年6月5日 21時