パンプキン少女＆狼少年 (ページ18)

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十六話過去の声ページ18

「お前、こっち来んな！」
「お前の髪の毛、カビが生えてるだろ～？
きったね～！」
「「ギャハハハハ！！」」

毎日、子ども達から暴言。

「近づかないで！」
「忌み子め！！」

毎日、この村の人達から暴力。

毎日、毎日、毎日毎日毎日・・・・

唯一、私の心の癒しは

「おかえり」ニコッ

お母さんだけだった。

「ただいま、お母さんっ！！」

「あの子達が貴方の髪の色をバカにしてきたの？」
「うん・・・私とお母さんの髪の色は、みんなに嫌われてるの？」
「ううん。きっと珍しい髪の色だから、みんなヤキモチ妬いてるのよ。」
「本当・・・・？」

そう聞くと、お母さんはコクりと頷いた。

「本当よ」ニコッ

お母さんは微笑んで、私の頭を撫でてくれた。
お母さんの左手首に、オレンジと白と黄色のミサンガを着けて、首には銀の十字架のネックレスを着けていた。
十字架の真ん中に、エレーメージェバイトという青く希少な宝石がはいっていた。
私とお母さんしかいなかったけど、それでも充実していた。

でも、一瞬の内に地獄へと変わった。
私はいつもどうりに家に帰ってきた。でも、その時違和感を感じた。
家の中に入ると、お母さんの体が紅く染まって倒れていた。

「何で・・・・？何で、お母さんが・・・？」
「逃げ・・・・て・・・」
「お母さん・・・！」

すると、お母さんは首に着けていたネックレスを私の首にかけた。

「私の分まで・・・・生きて・・・！」

そう言い、お母さんは右手を伸ばし、私の頬を撫で、すぅっと右手をおろした。

「お母さん・・・？お母さん！お母さん！」

何度もお母さんを呼んでも、お母さんは動かなくなっていた。お母さんの顔は、涙を流し微笑んでいた。

「う、うわあぁぁぁぁぁ・・・・・・！！」

家の中に、私の泣き叫ぶ声が響いた。