【w.r.w,r.d】サーカスの主役は/我/々/だ【短編集】 (ページ16)

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好きな物/rbr&em ページ16

｢Aおかわり!!｣
｢A、おかわりをいただけますか？｣

｢まだあいつら食ってんのか…｣
｢トン氏もまだ食うやろ？(ﾆﾔﾆﾔ｣
｢ｱﾞｱﾞｱﾞ!!勘弁してくれ、ゾム!｣

トントンがゾムにいじめられてる…。
それにしてもロボロと教授はよく食べるよね、
そんなに食べて平気なの?
｢ぜーんぜん平気や、足りないくらい｣
｢Aのご飯は美味しいからね、沢山食べたくなるよ｣
｢そ、そっか!ありがとう、教授、ロボロ｣

結局2人の食事が終わったのは、それから1時間経った後だった。

｢｢ごちそうさまでした｣｣

｢ロボロー、このロールケーキおいしいからたべてみるめう!｣
｢このプリンもなかなか美味だゾ、エーミールも食べるといい｣

…………えっ!?

｢オスマンが勧めるなら間違いなしだね!どれどれ…｣
｢ありがとう、グル氏。……これは、いくらでも食べられるやつですわ…!｣

って2人ともさっきまでご飯食べてたよね!?
ほんと、どうなってるのかわかんない…。

△ある日の午後▼

今日はサーカスがお休みだから、皆ゆっくり自分の時間を過ごしてる。…暇だなぁ……。

｢A、いる？｣
ノックの後に聞こえたのはロボロの声。
｢いるよー！どうしたの？｣

｢ロールケーキの作り方、教えてくれへん？｣

突然言われた言葉に驚いたけど、私はとびきりの笑顔で｢もちろんいいよ!!｣と答えた。

2人でキッチンに行き、必要な材料を揃える。
手順を簡単に教えながら、スポンジの材料を混ぜ合わせる。香り付けにバニラエッセンス。オーブンに入れて焼けば、ふんわり甘い香りが漂う。

｢生クリームはどうすんの？｣
｢あぁ、それはね｣
説明しながらクリームをかき混ぜる。

｢顔にクリームついてますよ｣
きょ、教授!?なんでここに!?
なんて驚いてる間に、教授は私の顔に付いていたクリームを、指で掬ってペロッと舐めた。…ふぁ!?///

結局教授も出来上がるまでキッチンにいて、作ったロールケーキを3人で食べた。

｢ん〜!!甘くてふんわり、とっても美味しいよ!｣
｢ホンマに?!…てかAと一緒に作ったもん
、当たり前やん｣
｢えぇ、とってもおいしいですよ｣
｢ロボロのくせにねww｣
｢やかましいわww｣

｢そういえばロボロはどうしてケーキ作りしようと思ったの?教授もどうしてここに?｣
｢あー、それは内緒｣
｢そうですね、内緒です｣

｢(君の好きなものを覚えたくて)｣
｢(君の嬉しそうな笑顔が見たかったから)｣
｢｢(なんて、言えるわけない…////)｣｣