続 ページ10
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99「な、な、」
⸺なんで亮の服着てんねん！！
次の日球場入りして早々、目ざとくも彼女の装いに気付いた選手会長が大声を上げた。
『うるさ…、』
99「お前らまさか昨日…！」
1「送る言うてたやんけ！！何お持ち帰りしてんねん！」
「あはは〜ばれちゃった〜。」
普段から緩めの服を着るのが好きな自分は、彼女にもお気に入りの大きめサイズのパーカーを着せてやった。
肩のラインが肘近くまで来ていて、幽霊のコスプレですと言われてもギリギリ納得できそうなくらいのサイズ感だ。
『りょうくん、これ、』
「ん？返すのいつでもいいよ？なんならあげようか？」
『…そうじゃなくて、』
まだやいやいとうるさい外野に顔をしかめながら、彼女は耳元に顔を寄せてきた。
ん？と少しだけ屈んでやると、口元に手を当てながら囁かれる。
『りょうくんのにおい、する。いいにおい。』
「…っ、」
ふふっ、と笑いながら彼女はパーカーの袖口に顔を埋めた。
6「Aさん！！それ以上はだめです！」
67「脱いで…っていうのもだめか、どうしたら…。」
6「間を取って俺の服着ましょう！」
1「なんの間やねん！」
『…そんなに騒ぐことかな、』
鬱陶しそうに顔をしかめながらも、彼女は疑問で仕方がないというようにこちらを見上げてきた。
『りょうくんは、私が他の人の服着てたら嫌？』
「え、俺は…、」
少し目を細めながら、挑戦的な視線でそう告げる彼女。
試すようなその視線に、言葉が詰まって何も言えなくなる。
『ふふっ、わたし、りょうくんの服すきかも。』
そう言って微笑む彼女が、自分の服を着ていることが嬉しくてたまらない。
彼女は自分のものだと言っているような、そんな感覚。
「俺はAちゃんのことが…、」
99「今そのタイミングちゃうやろ！」
1「聞くなA！なんなら亮もAのこと見るな！」
『わぷっ！』
ラオウさんがパーカーのフードを被せて、紐をぎゅっと引っ張った。
完全に視界を塞がれた彼女はわたわたと慌てて、何とかフードを脱ごうと試みている。
「…、あははっ！」
そんな姿が面白くて、彼女の魔性にやられかけていた俺は正気を取り戻した。
『まえ、みえない、』
「ははっ！おばけだ、」
『もう、りょうくん！らおうさん、早くこれ取ってください…！』
99「あかん、お前今日ずっとそうしとけ！みんなが狂ってまう！」
ええ、と不服そうにしながらもわたわたと動き続ける彼女は、そうは言ってもやっぱり可愛かった。
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かがみみお(プロフ) - うみさん» こちらこそ素敵なリクエストとご感想ありがとうございます！更新がんばります🤗 (12月12日 23時) (
レス) id: 937947437c (このIDを非表示/違反報告)
うみ - 早速リクエストに答えていただきありがとうございました！癒されました！また更新されるの楽しみに待ってます(^^) (12月12日 22時) (レス) id: b1b3506f25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かがみみお | 作成日時：2023年12月12日 11時
