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少女とポートマフィア18 ページ27

ポートマフィアはヨコハマの夜を牛耳る
凶悪で強大な地下組織である。
その勢力は日に日に拡大し、
代償に多くの恨みも買っている。

だが、外部からの襲撃であればまだ容易い。
相手を先読みして抑えれば済むからだ。



では厄介なのは?
__________内乱である。


どんなに優れた組織でも、
内部が腐り、内から侵食されてしまえば
あっという間に崩れ落ちる。

故にポートマフィアでは
裏切者や身内への嘘偽りを固く禁ずる。
破った者には、死 よりも恐ろしい、
生まれた事を後悔するような拷 問が
待っている。

拷 問への恐怖から裏切の意をなくさせ、
組織内の結束を固める。
一度入ったら二度と出られない沼へと
落とさせる。

非常に合理的である。恐ろしい程に。





少女は、細かな規則は知らなくても
ポートマフィア(この組織)がどういうものか、
また制裁や代償があることは
察して理解していた。

そして哀れな弱小者の男を庇う気など
微塵もなかった。



『私は、嘘などついておりません。

彼が私情を挟んで私に接して来ていようと、
訓練の一環であった事に代わりありません。


彼の頭脳指数も、考えも、感情も、
私にとって興味の欠片もないものです』



もっと言えば、関心もなかった。



「.....ふーん、まあいいよ。
今日のところは納得しといてあげる。

まあ、確かに嘘は云っていないならね。


けれど______」



太宰の視線が真っ直ぐに私を貫く。
氷よりも冷たく暗い瞳で。



「次はない」







...最年少幹部というのは伊達ではない、と
脳味噌の注意喚起(フォルダ)
ねじ込んだ。

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作者名:al作者 | 作成日時:2018年12月15日 15時

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