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少女とポートマフィア17 ページ26

嗚呼、最悪の状況だ。



『太宰幹部...』



よりによって、一番厄介な人が来るとは。

口元こそ弧を描いているが、
視線は気絶した男と私に注がれ離れない。


.....戦闘場に来る機会などほぼないだろうに、態々何かを察知して来たのだろうか。

本当に良い趣味している。



「私の目がおかしくないなら、
私の前には君と、気絶した私の部下が
見えてるのだよねえ...

一体、何があったのか教えてくれないかい?」



大方察していて尚
私からの説明を求めるのか。

.................面倒くさい。



『挨拶周りの後、このおt、この方が
訓練をつけるとおっしゃったので
私はその通りに、訓練を受けました。


銃器の扱いに長けているとのことで、
実際の銃撃戦を想定した、
近距離での銃撃訓練でした。

私は銃器等扱ったことも無かった為、
反撃の際に体術に出てしまい、
当たり所が悪く気絶してしまった次第です』


「.........へえ。
だから何発も何発も、
執拗に銃声が響いていたのだね。

成る程、成る程。

戦闘訓練にしては無駄撃ちが多過ぎる。
織り混ぜた訓練としたら、
"多少は"納得がいく。


でもおかしい所があるんだよね。

私の記憶では、その男はそんなに
頭の回る男ではないのだよ。

銃撃に長けている、と云っても
一介の下級構成員よりは、その程度。



.....第一、あんなに慎重に敵を
見定めていた君が
こんな男に加減や反撃を誤るかい?」


『買い被り過ぎです。
私は、』


「嗚呼、御免。
別に説明を求めてる訳じゃないんだ」



その瞬間、太宰から殺気が漏れる。



『ッ!!!!』



咄嗟にその殺気から避ける。



「ふふ、良い反射神経だね。
もう少し遅ければ首と頭がおさらばしてたよ」



楽しそうに、ケラケラと笑いながら
何てことないように云う太宰。

その手には、銀に光るナイフが握られていた。



「私が聞きたいのはね、どうして君が
この男を庇うのかって事だよ。

君の事だ、この男の浅はかな頭脳は
理解しただろう?
この男の価値も理解した筈だ。









それなのに何故、態々
嘘をつくというリスクを背負うんだい?」

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作者名:al作者 | 作成日時:2018年12月15日 15時

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