【HQ】マドンナに狂愛されてる件５【稲荷崎】

201話目 ページ7

【主人公 side】


こんな大勢で帰るのは初めてで、ちーと楽しみだった。

この お手々の状況は予想外だったけどな？←

そんなことを考えとると、侑と治に話し掛けられた。



「なー遮那ー、いっちゃん後ろ行こぉ？」

「ちょっとでも一緒に居りたいんや、後ろ行こぉ？」

「うん、良いよ」

「「フッフ！ ほな、行こっ」」



でかい図体して、どっ可愛いこと言ってくるなぁ。

声色も、だいぶ甘えたな感じがする。

たださ、1個言っても良いか？



3年生の皆さん、全員ドン引きだに？←

甘えてくれるのは別に構わんけど、TPOは考えたら どげなかな？？

5歳児化、全っ然 戻っとらんじゃん？？？



心の中で突っ込んどると、不意に侑が話し始めた。



「あ、せや！遮那、俺ら進化したでっ」

「なー、どう？どう？？」

「あぁ、グレープフルーツの良い匂いだね」

「「遮那の好みになった？？」」

「うん、美味しそうな匂い」←



私が そう言うと、2人は一瞬ピシリと固まった。

私が、はて？と思っとると、2人は頬を染めて口を開いた。



「………遮那にやったら、食べられても ええよ？」←

「いや、食べんけど」

「ちょっと固いかもしれへんけど、美味しく食べてや？」←

「カニバリズムの趣味はありません」

「「えぇ〜〜〜………」」

「えぇ……」



なんでやねん。←

どっから どうして そんな発想に至ったの？

この子達、本当に大丈夫？？

発想が斜めの方向にいっとらん？？？



どこまで本気で、何がしたいのか さっぱり わからん。

私が頭の中でハテナを大量生産しとると、侑が繋いどる手に力を込めてきた。



「遮那ー……」

「ん？」

「……俺の匂い、好き？」

「え、うん、好きだよ？」



私が そう返答すると、侑は 口元を もにょもにょさせた。

？ なんか、笑うのを我慢？しとるみたい。

すると、今度は治が繋いどる手に力を込めながら、口を開いた。



「ツム、ズルッ！ 遮那っ、俺のも好き？」

「？ うん、好き」

「「っ〜〜〜んふっ、フッフ！」」



2人は、それは もう、花が咲いたように笑った。

うん、ど可愛いね。←

本人に言ったら、怒られそうだけど。



ほんで、2人して普通に繋いどった手を、指を絡めるように繋ぎ直してきた。

えーっと？

俗に言う[恋人繋ぎ]ってやつですか？？



……………何、コレ？？？

　

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