【HQ】マドンナに狂愛されてる件【稲荷崎】

23話目 ページ25

【主人公 side】


ゆらと宮侑さんが職員室に行ってから、さっきから私のお弁当を

ずーっと凝視してる宮治さんに話し掛けた。

多分、おかず食べたいんだろーと思って、いるか聞いたら固まってしまった。

なぜ？私、間違えた？？

　

「あの、おかず欲しいのかなって思ったんですけど、違いました？」

「はっ！えっ！？ほしい！！！！！」

　

ものすごく元気よく返事をされて、可愛らしいなと思った。

大型犬……銀髪だしシベリアンハスキーっぽい。←

これ、本人に言ったら怒られるな。←←

　

宮治さんは、大きい声を出しすぎて恥ずかしかったのか、

はっとした後、

照れくさそうにしとった。若干上目遣いになっとる。

んふふ、可愛らしい。

　

「嫌いなものや、アレルギーとかで食べられないものが無ければ、どうぞ」

「……神やん」

　

ちょっと意味がわからん。←

そんなに食べたかったの？

でもこの人、お弁当に加えてパン3つくらい食べてなかったか？？

　

大食いなのかな？

……腹ペコ シベリアンハスキー。

……うん、あだ名としては長すぎるな。←

　
どーでもいいことを考えとると、宮治さんが口を開いた。

　

「ちゅーか、俺そんなにわかりやすかったん？」

「え？」

「その……おかず欲しいて」

「それだけ凝視されたら誰でもわかるでしょｗ」

「治、暁さんが弁当出した時から、ずーーーっと見とったしな」

「………」

　

お友達2人に揶揄われて、宮治さんはまた気恥ずかしそうにしとる。

でも、ごめんなさい。私、そこでフォローするほど良い子じゃないじゃんね。

　

「んふふ、お弁当箱に穴が開くかと思いました」

「……暁さんまで、俺のこと揶揄うん」

　

宮治さんは、少しムスッとした顔で、そう言った。

いかんいかん、知り合ったばっかなのに、やりすぎちゃったかな。

　

「ごめんなさい、お詫び、と言ってはなんですが、いっぱい食べていいですよ？」

「っっっほんま！？」

「はい、どれから食べますか？」

「卵焼き！！！」

　

効果音を付けるとしたら、ぱぁぁあああ！って感じ？

明らかに機嫌を直し、キラッキラの目で元気よく返事をした彼は、

やっぱり可愛らしい人だった。

　

在所(実家)の道場の門下生のおチビさん達を思い出してしまった。←

私は、心の中で誤っといた。←←

　

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