_41/追記(続編のお知らせ) ページ50
しん、とした薄暗い森の奥。タイムリミットがあと4日に差し掛かかるも、相変わらず知り合いとは会えず、度々出会う受験者を無視し続けていた時だった。
遠くに横たわる人影と、 感じ慣れた気配を感じる。思わず駆け寄る。
『…ゴン、ゴン!?』
「…あ、A…、どうしたの?こんな所で」
『どうしたのはこっちのセリフだよ!動けなくなっちゃったの?』
「…うん、毒矢にやられちゃって」
『ほっぺも腫れてるよ』
「これは…ヒソカにやられて…」
力無く横たわるゴンを姫抱きにしては、近くの木々が重なる雨風の凌げそうなスペースへと運んでゆく。手には44番のプレートが握りしめられており、賞賛を送ろうとするもその顔は悔しさに歪んでいており思わず口を噤む。
『手当してあげるね、毒も楽にさせてあげられたらするから』
「うん…ありがと、A」
『友達だから当たり前だよ』
そう言えばゴンは弱々しく微笑む。どうやら傷や毒の影響ではなく、精神的に何かがあったようだった。それを悟った私は出来るだけ明るく振る舞う。
『今から見る事、皆には内緒ね』
「え、内緒?」
『【隔てられし必然の運命】フォルトゥナ』
きょとん、と小首を傾げるゴンを横目で見ては、小さく能力の名前を呟けば、胸の高さで6枚のタロットカードが浮かび上がる。その中の1枚を引き取れば美しい眠り姫が描かれていた。偶然1枚目に引けたようで安堵する。
『【眠り姫の加護】ドルミール』
「何それ何それっ!どうやってやったの?」
『ゴンもいつかこういう何かが出来るようになるから、取り敢えず今は休むの』
「ええ…教えてよ〜」
『試験合格したらいいよ、今は少しだけ寝ててね、1日も寝ればすっかり良くなるからね』
優しく頭を撫でてやれば心地良さそうにゴンは目を細める。能力を発動すれば、ゴンはこて、と力無く眠りについた。頬の傷を軽く手当すれば、"箱"からパーカーを取り出し身体が冷えぬよう掛けてやり、すぐ隣に横たわる。
ゴンが心配だし、私も此処で夜を明かそう。
そうして私もゆっくり目を閉じ、夢の中へと誘われていった。
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お話がいっぱいになりましたので、続編に移行いたします。既に更新済みですので、続編でもよろしくお願いいたします。
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11/24 追記
目に付いた誤字脱字を修正いたしました。
見逃しが多いかと思いますので、誤字脱字ございましたらご指摘くださいませ
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あるぱか(プロフ) - mikanさん» mikan様。コメント共にご指摘ありがとうございます。修正いたしますので、暫くお待ちくださいませ。 (2022年11月22日 2時) (レス) id: 815005bab2 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - コメント失礼します。試験官がずっと試験管で気になってしまいます。余裕があれば直していただきたい (2022年11月22日 1時) (レス) @page11 id: 482089f0ab (このIDを非表示/違反報告)
あるぱか(プロフ) - みこさん» みこ様。コメント共にありがたいお言葉ありがとうございますm(_ _)m お陰様で大変励みになります。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。 (2022年5月18日 8時) (レス) id: fbddfe63cf (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!とても面白かったです!次の更新を楽しみにしています!!(*´˘`*)頑張ってください!!応援してますっ (2022年5月18日 8時) (レス) @page31 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
あるぱか(プロフ) - オレンジさん» オレンジ様。コメント有難う御座います!イラストは頑張って仕上げた方なので大変嬉しい限りです…;; お言葉誠に有難う御座います。更新の方もゆっくりになりますが、暫しお待ち頂ければ幸いです。これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます…! (2018年3月10日 20時) (レス) id: fbddfe63cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるぱか | 作成日時:2017年12月31日 17時