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「皆様、大変お待たせ致しました。目的地に到着です」
仕上げのリップを塗っていれば、頭上でそんなアナウンスが聞こえる。時刻は9時半。予定より1時間半遅れての到着だった。
『それじゃあね、ヒソカ』
「また行くのかい?残念♧」
いつも通りの化粧を終え、立ち上がっては眼前の下に座るヒソカに別れの言葉を告げて手を振る。残念そうに眉根を寄せるヒソカに飴玉を一つ手渡して、案内のまま飛行船を降りる。
「おはよ〜A」
『おはよ、昨日はどうだったの?』
「ぜーんぜん取れなかったや」
降り立った場所は、何も無ければ誰も居ない高く聳える塔のような場所だった。そこで再開した若干寝不足そうなゴン率いる4人に朝の挨拶を済ませ、試験官の方を見据える。
「ここはトリックタワーと呼ばれる塔のてっぺんです。此処が3次試験のスタート地点になります」
試験管は続ける。生きて下まで下り、制限時間は72時間。つまり3日間の内に最下層へ辿り着け言うわけだ。
「それではスタート!頑張って下さいね」
上空のアナウンスと共に試験が始まる。一足先に外側から外壁を掴み下ろうとした受験者は怪鳥に喰われてしまっていた。どうやら飛び降りたりするのは攻略法が違うようだ。
下に繋がる扉があると言うクラピカを信じてうろちょろと辺りを彷徨ってみる。
「…?」
「どうした?」
「人数が減っている」
『ほんとだ、少なくなってるね』
暫く一人で思案していれば、人数の変動に勘付いたクラピカが一言呟く。ぱたぱたと駆け寄り、ふと辺りを探れば気配が減っている事に気が付く。
「くそ、いつの間に」
「きっといくつ隠し扉があるんだ」
「レオリオ、クラピカ、A」
悔しがるレオリオを宥める様にクラピカは自身の推理を聞かせる。その時丁度私達の名前を呼んだのはキルアと辺りを探っていたゴンだった。
「そこで隠し扉を見つけたよ、でも今迷ってるんだ」
『いっぱいあるの?』
「うん、どれにしようかと思って」
こそりと小声で辺りを警戒しながらゴンは告げる。そんなゴンに怪訝そうな顔で問い質そうとするレオリオを止めてはゴンに質問する。そしてゴン達の案内する場所へと向かった。
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あるぱか(プロフ) - mikanさん» mikan様。コメント共にご指摘ありがとうございます。修正いたしますので、暫くお待ちくださいませ。 (2022年11月22日 2時) (レス) id: 815005bab2 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - コメント失礼します。試験官がずっと試験管で気になってしまいます。余裕があれば直していただきたい (2022年11月22日 1時) (レス) @page11 id: 482089f0ab (このIDを非表示/違反報告)
あるぱか(プロフ) - みこさん» みこ様。コメント共にありがたいお言葉ありがとうございますm(_ _)m お陰様で大変励みになります。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。 (2022年5月18日 8時) (レス) id: fbddfe63cf (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!とても面白かったです!次の更新を楽しみにしています!!(*´˘`*)頑張ってください!!応援してますっ (2022年5月18日 8時) (レス) @page31 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
あるぱか(プロフ) - オレンジさん» オレンジ様。コメント有難う御座います!イラストは頑張って仕上げた方なので大変嬉しい限りです…;; お言葉誠に有難う御座います。更新の方もゆっくりになりますが、暫しお待ち頂ければ幸いです。これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます…! (2018年3月10日 20時) (レス) id: fbddfe63cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるぱか | 作成日時:2017年12月31日 17時