なんとなく。2【神代類】

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夏休みが開けて数日。

次のシーズンはハロウィンを題材にするらしく、放課後にフェニランに集まって話す予定だ。

そして今がその放課後なのだが行く手を阻まれている。


拓也「よっ。」

『…なんで。』

拓也「寄り戻そうって言ったじゃん。」

『良いなんて一言も言ってないし、高校だって教えてないのに…。』

拓也「色んなやつに聞き回った。俺昔から顔広いし。」


私から聞いたことだがどうでもいい情報だ。

いつもなら司くんと一緒に類くんと寧々ちゃんを校門で待っているが、今司くんは先生に呼ばれてしまい私一人だ。


拓也「この後さ、どっか行かねぇ？」

『無理、バイトがある。』

拓也「じゃあ明日。」

『明日も明後日も明明後日もバイト。』

拓也「なんだそれ、ナメてんだろ。今日1日くらい休んだって平気だろ？ほら来いよ！」

『痛っ…！』


強引に手首を掴んで引っ張られ、それを拒んだことでさらに痛みが増した。

周りの視線が気になり、早く何とかしなきゃと焦る。

これ以上ここにいたら悪目立ちしそうだし、類くん達にこんな所を見られたら心配をかけてしまいそうだ。
面倒事になる前にこいつとここから離れた方が都合がいいのかもしれない。

諦めて全身の力を抜いて着いていった。

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