なんとなく。2【神代類】

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なんと瑞希は不登校ならしい。
異様に作業が進んでるなとは思っていだが、そういうことだったみたいだ。

不登校だと知り、内心ではいいな〜なんて思ってしまう。
家にいたら好きなことを好きなだけ出来そうだし。

でも学校に行きたいのに行けないでそうなってしまってる人だっているだろうし、瑞希もそうかもしれない。
原因はあるだろうが、言いずらいことかもしれないので私からは聞かないことにした。


『そうなんだ。
じゃあ衣装作りとは別で、今度どこか出掛けようよ！』

瑞「えっ？」

『？』

瑞「ううん、なんでもない！
…そうだなー。あっ！水族館とか行きたいかも！」

『お〜いいね！
じゃあ夏休みでもいいかな？』

瑞「うん、ボクはいつでも大丈夫だよ。
えへへ〜、またAとデートだ！」


デートだなんて、可愛いこと言うなぁ。

夏休みのいつ行こうかと話してる時に後ろから声をかけられた。


？「へぇ、水族館もいいねぇ。
僕も行ってもいいかな？」


声だけで誰かわかってしまった。
私の大好きな声だ。
聞いただけで体温が上がってきた。


瑞「おやおや〜？神代さんじゃないですか。
ストーカーだけじゃ飽き足らず、盗み聞きですかな？」

類「人聞きの悪い言い方はよしてくれないかい。
偶然お店の前を通って君たちの姿を見つけたから来ただけだよ。」

瑞「ふーん。まあいいや。
それで、水族館来るんだっけ？」


自分で聞いたというのに興味がなさそうに返事をする瑞希。
気分屋さんなんだな。


類「ああ、Aくんさえ良ければご一緒させて欲しいな。」

瑞「ちょっと、ボクの意見はー？」

類「君には聞くまでもないだろう？」


類くんは瑞希のことを分かったように遇う。
類くんに来て欲しくないだなんて塵も思うはずがなく、勿論承諾した。


『うん、全然いいよ。他にも誰か誘うの？』

瑞「確かに3人って中途半端だよね〜。
誘うとしたら1人あてがあるんだけど…。風紀委員の1年生の女の子なんだけど知ってる？結構派手な髪してる子！」

類「風紀委員の…？ああ、彼女のことかな。
僕は問題はないよ。」


類くんは瑞希が誘おうとしてる子を知ってるようだ。

私はその子は知らないが、今回は瑞希の為に提案したことだから知らない子でもいいか、と思った。


『私も、瑞希が誘う子なら誰でも大丈夫だよ。』

瑞「わかった。じゃああとで連絡してみるね！」


誘う子も決まったので、ミシンラウンジを後にして3人で帰路についた。

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