.*Fragile.*【sho.hirano】

後悔-yuya- ページ7

その後、どんな女の子と付き合ってみても、

Aを好きになった時のような

ドキドキした気持ちは感じられなくて、







彼女と付き合い始めた頃を思い出しては、

何度も何度も別れたことを後悔していた。








だけど、何の偶然か........

Aと懇親会で再会して........

同じ職場で働き始めて.........

一緒にいると、やっぱり楽しくて.......



Aは自分にとって、特別なんだって、

改めてわかった。






Aが困ってる時は、

俺がいつだって助けてあげたいって、

支えになりたいって.......そう思ったんだ。








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二次会の席で、1人酔いつぶれて

寝てしまったA。




愛美「ちょっと！起きて！もうっ.......」



何度呼びかけても起きない彼女。





祐也「俺が送ってくよ。

愛美は今日の主役なんだし、三次会楽しんで来て」







「でも.......」と心配そうな愛美を説得して、

俺はAを連れて、外に出た。






とりあえずタクシーを捕まえようと、

大通りまで歩いていると、

Aのバッグから、着信音が響いた。






無視しようとも思ったけれど........




"もしかして......彼氏?"




ふと、そう思った時には、無意識に通話ボタンを

押していた。









祐也「もしもし......」





俺の声を聞いて、電話越しの相手は黙ったまま。






祐也「彼女は今、酔って寝ちゃってて.......

電話に出られないんだけど........」






俺がそう告げると.........







「................誰だよ、あんた」




明らかに、不機嫌そうな声で、返事が返ってくる。







祐也「俺は.....彼女の職場の同僚で..........

今から、彼女を送ってこうと思ってるんだけど.....」





そう告げると..........







「俺が迎えに行くんで....」


そう言って、話を遮られた。






喧嘩するつもりで電話に出た訳じゃないし、

俺の今の立場は、ただの同僚で........

Aを困らせたい訳でもなかった。



だから、今いる場所を伝えてすぐに電話を切った。













どんな人が迎えにくるのか.......

Aが好きになった人が、どんな人物なのか......









マンションの下で一度出会っているはずだけど.....

その時は相手が帽子にマスクをしてて、

顔もよく分からなかったし........






変に緊張している自分がいた。

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