.*Fragile.*【sho.hirano】

ドレス ページ3

ーーーーーー5月のある日のことーー



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紫耀が寝室で寝ているのを起こさないように

あたしは静かに、着替えとメイクを済ませていた。









今日は大学時代からの親友、愛美の結婚式。








学生の頃から付き合っている年上の彼に

ようやくプロポーズされたって

報告があったと思ったら.....あっという間に結婚式。







社会人3年目にもなると、

周りの友達は続々とゴールインしていって、



3ヶ月に一回は、誰かの結婚式に

参加している......






お陰で、結婚式用のフォーマルなドレスが

たくさん増えていくけれど........




ピンクとか、水色とか、

そういう可愛い色が似合わないあたしは、

いつだって黒とか紺とか、シンプルなものばかり。






だけど、今日は親友の結婚式ってこともあって、

いつもと同じシンプルなドレスの中でも

少し大人っぽく見えるものを選んだ。






ワンピース仕様だけど、

袖から首回り、胸元のギリギリのところまで

レースで肌が透ける素材になっていて、

膝丈のスカート部分にはスリットが入ってる。







ちょっと色っぽすぎ？

なんて着てみて後悔したけれど.....

これしか紫耀の家に持ってきてないんだから

仕方ない。







ネックレスに、ピアスに......準備はバッチリ。

後は、美容室でヘアセットをしてもらうだけ......









忘れ物がないように確認をして、

そっと玄関へと向かい、ヒール高めの靴を

履こうとしていた時だった...........









紫耀「何、その格好」






出かける直前で、起きてきた紫耀。






A「昨日話した通り、

今日は愛美の結婚式だから...........」








紫耀「それは、知ってるけど........

そんな格好で行くなんて聞いてない」








玄関までやってきて、

不機嫌そうにあたしの服を眺める。









A「..............変かな？」






紫耀「その逆」









そう言って、あたしの腰を引いて抱き寄せると、


そっとあたしの首筋にキスをする。








紫耀「似合いすぎてて、無理.......」







伏し目がちにそう言うと、

ゆっくりと紫耀の手が、あたしの脚をなぞり、

スリットの隙間から入ってくる。







A「だ....めっ........」






抵抗しなきゃいけないのに......

流れに身を委ねそうになってしまう。

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