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#赤の話 ページ46

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優side



バイトが終わり、帰る支度をしているとポコンと鳴ったスマホの画面には、「うらたぬき」の文字が映し出された




「…えぇ」


まーしぃがうらさんに捕まって、これからA先輩の家に行くそうな


スマホを手に取ると、もう一度音を鳴らしスマホが震えた。




「えぇ?」



全員今からAちゃん家に集合。




どういう流れでそうなったか


それは僕の頭でも理解するには十分だった





A先輩は、うらさんに会いたくない、大晦日のこと言いたくないって言ってた


もしかしたら、それを問いただすのかも


「先上がります〜お疲れ様でしたッ」



支度が終わり、荷物を持ってコンビニを出る




A先輩の家まで、ここから少しある


今から走って向かえば、A先輩の家に着く前にうらさんたちと合流できるかも

それで、うらさんに戻るように説得する

そうすれば、A先輩とうらさんが会うこともなくなる


それでええ。


そう思って、地面を軽く蹴り、走り出す


A先輩の家へと繋がる商店街を抜け、住宅街に入ったとき、僕の足は止まった



「…ほんとにそれでええのかな」



A先輩の気持ちは、それでええのかな


きっと、わかりたくなかったけど



A先輩は、もう、うらさんに気持ちが向いている。


このまま、うらさんは大晦日のことを知らんまま、A先輩はうらさんを避けたままでええのか。



こんなの、僕は望まない


誰も望まない、最悪な展開


そんなの、ええわけない




さっきまでは、“A先輩のため”と目を背けて走っていた


けど、今度は違う



ちゃんと、全部に目を向けて、走り出す




僕は、A先輩のしあわせそうに笑う顔が見たいだけなんや


走り続けて数分後、背の低い茶髪の背中、その後ろについて歩く背中を見つけた



「…ッ、うらさん!」

「うらたん、志麻くん!」


声をかけると、隣の細い道からセンラが顔を出した


どうやら、みんな思ってることは一緒らしい


「…そこ曲がったらすぐ、A先輩の家。

…準備できてる?うらさん」


「…まだ正直どうしたらいいかわかんね。
けど、俺は知りたいから、聞くだけ」


暗い顔をしていたうらさんに声をかけると、真剣な目つきで僕を見る。


「…じゃあ、行くぞ、みんな」



そう言って、僕らの小さなリーダーは、一歩を踏み出した。








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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船、そらる , 愛され、逆ハーレム   
作品ジャンル:恋愛
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なおみ(プロフ) - 栗山さん» はい!新作o(。>∀<。)o 飛んでいきます〜(´∀`*) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)
栗山(プロフ) - なおみさん» なおみさんお久しぶりです!!はい…完結しました…!!ご愛読ありがとうございました!実は今新作出してて…うしさせも出てるのでぜひ作品欄から飛んでください…!!!!← (2018年4月4日 1時) (レス) id: 0cac728535 (このIDを非表示/違反報告)
なおみ(プロフ) - 完結してたこと気が付かなかった…。完結おめでとうございます!(もっと見たかった〜けど。) (2018年4月4日 0時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)
なおみ(プロフ) - 栗山さん» よろしくお願いします((○'ω'○)) (2018年3月3日 10時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)
栗山(プロフ) - なおみさん» なおみさん…!!じゃんがじゃんがです笑ありがとうございます…!!今後ともよろしくお願いします|・∀・*)ノ (2018年3月3日 10時) (レス) id: 0cac728535 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗山 | 作成日時:2017年10月25日 20時

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